金融機関ATMに潜む脅威、IoT/M2M時代に欠かせないVPNのセキュリティを再考するATMの仕組みは50年前からあまり変わっていない

モノのインターネット(IoT)に接続されるATM(現金自動預払機)が増える中、各種ATMと銀行の処理センターの通信を保護することが必要不可欠となっている。

2017年07月28日 05時00分 公開
[Julian WeinbergerTechTarget]

 最初のATM(現金自動預払機)が登場したのは1967年だが、ATMの基本的な構成要素はあまり変わっていない。多くの銀行が20世紀のATMを依然として日々運用している。残念ながら、このことがサイバー攻撃のリスクを高めている。旧式の安全でないソフトウェアが広く使われており、ネットワーク構成のミスも頻発している。重要な物理要素が適切に保護されていないこともよくある。

 インターネットに接続されたデバイスを探す検索エンジン(「Shodan」など)も、セキュリティリスクに拍車を掛けるばかりだ。最も脆弱(ぜいじゃく)なATMを誰でも見つけられるからだ。接続のセキュリティが適切に確保されていなければ、サイバー犯罪者にとって、リモート操作でATMからお金を盗むのは、赤子の手をひねるようなものだ。

 直接手を触れないATM攻撃が増えており、M2M(機械間)環境では、安全なリモート接続が不可欠だ。2016年に世界の幾つかの銀行がマルウェアに攻撃され、ATMをサイバー犯罪者に乗っ取られた。ジャックポッティングと呼ばれるこの手口では、物理的に手を下す必要はない。サイバー犯罪者はセキュリティサービスに全く検知されずに、保護の甘いATMをグローバルATMネットワーク経由で遠隔攻撃することが可能だ。

VPNによるリスク軽減

ITmedia マーケティング新着記事

news047.png

【Googleが公式見解を発表】中古ドメインを絶対に使ってはいけない理由とは?
Googleが中古ドメインの不正利用を禁止を公式に発表しました。その理由や今後の対応につ...

news115.jpg

「TikTok禁止法案」に米大統領が署名 気になるこれからにまつわる5つの疑問
米連邦上院が、安全保障上の理由からTikTokの米国事業の売却を要求する法案を可決し、バ...

news077.jpg

「気候危機」に対する理解 日本は米国の3分の1
SDGsプロジェクトはTBWA HAKUHODOのマーケティング戦略組織である65dB TOKYOと共同で、「...