クラウドアプリケーション開発ではスケーラビリティだけではなく、自己修復やステートレスといった機能にも注目すべきだ。肝に銘じておくべき12のルールを紹介する。
憂鬱な雨の降るニューヨークで開催された「Cloud Expo」初日、その冒頭の基調講演でIBMのマイケル・マクシミリアン氏は前置きなしに参加者に次のように注意を促した。クラウドアプリケーション開発では、スケーラビリティ(拡張)の確保だけにとどめず、フレームワークやクラウドプラットフォームへの非依存、アプリケーションの自己修復、分離などの特徴も組み込む必要があるというのだ。
マクシミリアン氏はIBMのクラウド革新部門のチーフアーキテクトで、いつもは「マックス博士」と呼ばれている。同氏は、この基調講演で、クラウドアプリケーションを開発するIT担当者が考慮すべき12の重要なルールについても話題にした。
マクシミリアン氏によると、クラウドアプリケーションのスケーラビリティは、管理をすることなくアプリケーション側で必要に応じてリソースを確保し、コンテナ化したマイクロサービスの置き換えを可能にする。クラウドアプリケーションには自己修復も求められる。自己修復により、クラッシュが発生した場合に、自動的に再起動して復旧できるようになる。ここにも、IT担当者は介入しない。
加えて、クラウドアプリケーション開発はフレームワークに依存すべきではないという。依存しなければ、最終的には場所を問わず実行できるようになる。Amazonの「Amazon Web Services」、Microsoftの「Microsoft Azure」、Googleの「Google Cloud Platform」、IBMの「IBM Cloud」など、どこでも実行できるようになる。
クラウドネイティブなアプリケーションの開発に関わる12の要素が初めて公開されたのは2012年のことだ。クラウドベースアプリケーションを構築する開発者なら、この12要素を熟知すべきだとマクシミリアン氏は話す。12要素は次の通りだ。
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