仮想アシスタントとチャットbotの違いについて、Forresterのトーマス・ハッソン氏に解説してもらった。同氏によると、一方は「動的FAQ」に、他方はサードパーティーの情報を集めるプログラムに近いという。
チャットbotと仮想アシスタントという用語には、常にある程度の曖昧さが付きまとう。本稿では、Forresterの調査担当副社長兼アナリストで会話型インタフェースについても研究しているトーマス・ハッソン氏に、この用語の違いに関する持論を聞いた。
ハッソン氏の説明によると、チャットbotは「動的FAQ」に近く、仮想アシスタントは多数のチャットbotやパーソナルアシスタントエクスペリエンスを集約する存在に近い。ここでは、どちらの会話型インタフェースの方がコンシューマー市場において有利で、どちらの方が企業に適しているかを説明してもらった。
チャットbotは会話のシミュレーションを通じてユーザーがタスクをこなす手助けをする。個々のチャットbotの能力に応じて、ユーザーの意図を把握し、音声やテキスト、写真、Webコンテンツ、絵文字で答える。ユーザーは音声やテキスト、または画面のオプションからの選択を通じて反応する。
これは会話型インタフェースと見なされる。ほとんどのチャットbotは会話にテキストを使用し、メッセージングアプリ上で普及しているが、コンシューマーや企業がチャットbotの会話で音声を使うことを妨げるものは何もない。
仮想アシスタントは、インテリジェントアシスタントとも呼ばれ、サードパーティーのエージェントやサービスをコンシューマーのために取りまとめる。botはエージェントの1形態だ。仮想アシスタントはコンテキスト(例えばユーザーが入力した内容、ローカライズ機能、多様なデータベースから引き出した情報)に依存して、ユーザーのリクエストに対する反応の質を継続的に調整する。こうしたエージェントがやっていることは本質的には推測だが、時間の経過に従って、慣れれば慣れるほど向上する。インテリジェントアシスタントの事例としては、Amazonの「Alexa」やGoogleの「Google Assistant」、Appleの「Siri」が挙げられる。
昨今はAmazonの「Amazon Echo」やGoogleの「Google Home」のようなスマートホームスピーカーが大いに注目されている。2018年もAppleの「HomePod」などの製品が発売され、この騒ぎは続くだろう。これは確かに急成長中の分野だが、本当に注目すべきは新しい種類のデバイスではなく、それを動かしているアシスタントの方だ。アシスタントは機械学習やAI関連の技術をうまく活用できるほどスマートさを増す。こうしたアシスタントは日々、ユーザーのコンテキストを認識して、ニーズを予測できるようになることを目指す。
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