Webサイトやタブレットから入力できる「問診システム」が登場しましたが、いまだに紙の問診票を使い続けている診療所も少なくありません。問診システムに置き換えるメリットについて解説します。
前回「病院だけでなくクリニックの受付も完全自動化する日は近い?」では、自動再来受付機や自動精算機の導入が診療所にも進む、少し先の未来について考察しました。今回は、最近注目を集めている「問診システム」の活用について解説します。
診療所では電子カルテの普及が確実に進んでいます。市場調査会社のシード・プランニングが2017年8月に発表したデータでは、2016年末の診療所向け電子カルテ普及率は約34.2%という結果でした。筆者が電子カルテの普及に関与したのは2002年ですが、それから約16年たってようやく「普及が確実に進んだ」という実感を持つことができました。
電子カルテが診療所の業務効率化やペーパーレスの中心的な役割を担っているのに、なぜか相変わらず紙が残っています。その代表例は、患者が記入する「問診票」です。電子カルテや画像ファイリングシステムを導入して、カルテやレセプト、エックス線フィルムをデジタルデータに置き換えたのに、問診票は相変わらずアナログのままという診療所が少なくありません。なぜ、こんなことが起きているのでしょうか。
診療所では、患者が記入した紙の問診票を受け取った受付スタッフが、電子カルテに一生懸命打ち込んでいるシーンをよく見掛けます。字が読めなかったり、記入漏れがあったり、大切な部分が空欄だったりすると、再度確認が必要になることも少なくありません。人間ですから転記ミスもあり得ます。こうした業務を手間と感じているスタッフも多いでしょう。
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