ラック型とブレード型を比較
意外と知らない? サーバフォームファクターの違い
データセンターのサーバを選ぶ際、サーバの型(フォームファクター)は無視できない。環境に必要な種類を考え、サーバが最適に機能するユースケースを理解することが重要になる。
企業に適したサーバの選択は、重要でコストに直結する考慮事項だ。サーバのリソースを気にすることはよくある。だが、サーバのフォームファクターは、評価プロセスには欠かせない要素なのにもかかわらず、後付けで考えられることが多い。
通常考慮されるサーバのフォームファクターにはラック型とブレード型がある。順に見ていこう。
ラック型サーバフォームファクター
ラック型サーバは、幅が広く、平らで奥行きのあるピザの箱に似ている。
これが積み重ねられ、大きな自立型のメタルフレームにボルトで固定される。従来のラック型のサーバフォームファクターは、幅が19インチ(482.6ミリメートル)から23インチ(584.2ミリメートル)、高さは1.75インチ(44.5ミリメートル)の倍数になる。このフォームファクター1つをラックユニット(U)と呼ぶ。奥行きは幅と同じくらいだ。例えば、19型2Uサーバの高さは、約3.5インチ(89ミリメートル)になる。
データセンター環境ではラック型サーバを使い、メーカー、モデル、年数の異なるハードウェアが共通の物理導入方式を共有する。
各ラック型サーバでは、電源やネットワークのさまざまなケーブルが利用できる。また、稼働状態を示すインジケーターを用意しており、管理者がサーバの状態を直接構成し、監視ができるようにしている。2Uシステムや3Uシステムなど、大型ラックはプロセッサ、メモリ、ローカルストレージディスクを追加で取り付けることも可能だ。
だがラック型サーバでは、IT部門の高度なスキルを持ったスタッフによる「物理的介入」が必要になる。サーバをラックに備え付け、ケーブルを接続して、一連のサーバを直接構成し、監視するにはスタッフによるサポートと事前の計画が必要になる。
ブレード型サーバフォームファクターを考慮する時期
ブレード型サーバの需要が増えたのは、コンバージドインフラやハイパーコンバージドインフラ(HCI)に向けた動きが始まった時期と一致する。ハードウェアとソフトウェアに複数のベンダーを利用するタイプのデータセンターを、単一のベンダー(シングルベンダー)のIT環境に移行することが目標だった。シングルベンダー環境では、サーバ、ストレージ、ネットワークデバイスを1つのシステムに適宜組み合わせるデータセンターが実現できる。HCIではバックプレーンへの接続が事前に定義されており、ブレード型のモジュールを専用フレームのスロットに差し込むだけで接続が可能だ。
その結果、ブレード型のサーバやデバイスを素早く導入できる。ブレードシステムは統合型のシングルベンダープラットフォームになるため、1つ管理プレーンで構成と管理が処理される。
ブレード型のサーバとデバイスは、速度、利便性、シングルベンダーがサポートというメリットがあるが、ベンダーロックインを生み出す恐れがある。ブレード型サーバと同等の1Uラック型サーバとは処理能力は変わらないが、大容量のディスクストレージを含めるだけの物理スペースがない。
幸い、ラックとブレードのサーバフォームファクターのどちらを選ぶべきかを決める絶対的要素はない。ブレードシステムとラックシステムを物理的に交換することはできないが、これらの異なる種類のサーバをデータセンターに同時に設置することは可能だ。うまく活用したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[株式会社マクニカ] アイカ工業に学ぶ脆弱性対策 情シスが把握できずにいたアセットも正確に把握 -
製品資料
[株式会社マクニカ] 「脆弱性総まとめ」解説 被害事例から考える必須の対策ポイント -
製品資料
[Splunk Services Japan合同会社] サイバー脅威「トップ50」完全解説ガイド、新たな攻撃手法に対抗するには -
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」完全ガイドブック:メリットから資格取得のポイントまで -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] はじめての「自治体/官公庁入札」 必要な知識がすぐに学べる入門ガイド
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
2
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
3
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
4
「有線LAN環境」に関するアンケート
-
5
「世界一給与にハングリー」な日本のエンジニアが“雇用の安定”を求める理由
-
6
Microsoft Teamsで見直すべき設定5選 「偽情シス」からの遠隔操作要求が侵入口に
-
7
「GPTかClaudeか」だけでは不十分 AI選定で情シスが見るべき3つの仕組み
-
8
「技術屋」で終わらないために 情シスが今取るべき認定資格5選
-
9
迫る“インフラ崩壊”の危機 米英を相次いで襲った「PLC悪用攻撃」の全貌
-
10
「VMwareのコスト」に悩んでいるユーザー企業に送る、VMwareを残す・捨てる基準
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
2
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
7
PostgreSQLの「機能」「性能」「運用」「拡張性」に関する悩みの解消法
-
8
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
9
Macの安全神話は崩壊? 最新の脅威動向から見えた攻撃のトレンドと有効な対策
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー