ダイソーがクラウドBI「Amazon QuickSight」へ移行 “重い”BIはどう変わったのかクラウドBIの導入効果は

オンプレミスで運用するBIツールのデータ処理スピードが遅く、十分なデータを取り込むことができないという課題を抱えていた大創産業。解決のために、同社はBIツールのインフラをAWSへ移行した。

2019年01月24日 05時00分 公開
[上田 奈々絵TechTargetジャパン]

photo 大創産業 丸本 健二郎氏

 100円ショップ「ザ・ダイソー」を展開する大創産業は、2018年にAmazon Web Services(AWS)のクラウド形式のビジネスインテリジェンス(BI)サービス(以下、クラウドBI)である「Amazon QuickSight」を導入した。自社で管理する物理サーバ(以下、オンプレミスサーバ)で運用していたBIツールからQuickSightへの移行について、同社情報システム部の丸本 健二郎氏の話を基に紹介する。

 大創産業は現在、国内外に5000店舗以上を展開しており、約7万種類の商品を販売している。QuickSightの導入前、同社はこれらの商品の在庫や売り上げなどのデータをオンプレミスサーバに保管し、BIツールに取り込んでいた。

 オンプレミスのBIツールが抱えていた課題は、処理スピードが遅いため、取り込めるデータ量を制限せざるを得なかったことだ。例えば在庫データについては「1日分しかBIツールで保持することができなかった」と丸本氏は話す。1週間分や土日の在庫データをまとめて利用したい場合は、担当者が各自でデータを格納していたサーバから抽出し、CSV形式に加工して確認しなければならなかった。

 データを保持していたオンプレミスサーバは冗長化されていなかったため、データ量の増加に合わせたスケールアップがしづらく、耐久性が十分でないことも問題だった。サーバの電源が壊れ、1カ月間BIツールが使用できないことがあったという。

導入システムの見直しで運用コストを年間1900万円から300万円に

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