「脱クラウド」でオンプレミス回帰 選ぶべき戻り方は?コストを削減できない可能性も

クラウドに移行させたシステムをオンプレミスに戻す際、どのような点に注意する必要があるのだろうか。例えばハードウェアの保守期間が過ぎているために、新しいハードウェアの調達が必要になる可能性がある。

2019年09月24日 05時00分 公開
[Brian KirschTechTarget]
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 オンプレミスのシステムをパブリッククラウドに移行した企業の中には、パブリッククラウドのコストが高過ぎるために、オンプレミスにシステムを戻す「脱クラウド」を検討しているところもあるだろう。その際に注意すべきことは、オンプレミスに戻ったとしても運用コストがゼロになるわけではなく、クラウドと比べてコストを全く削減できない場合もあるということだ。

 クラウドベースのアプリケーションをオンプレミス向けにカスタマイズしようとすれば、オンプレミス特有の制約事項に阻まれ、作業が頓挫することも考えられる。脱クラウドは大仕事になるということだ。

 オンプレミスの仮想化基盤へ戻るメリットは少なくないが、向き合う必要のある難題もある。例えば、老朽化したインフラをモダナイゼーション(最新化)することだ。ベンダーが保証している保守期限を過ぎれば、保守費用は高額になる。オンプレミスのインフラを構築してから長い期間が経過していれば、ハードウェアは廃棄せざるを得ないこともある。そうなればインフラの調達を最初からやり直さなければならない。

 クラウドからオンプレミスにアプリケーションを戻す際には、インフラの選定だけでなく、さまざまな作業が発生する。クラウドの既存環境を維持しつつ、新しいデータセンターを立ち上げるという個々の作業を同時並行で進めなければならない。それらのバランスを取るのは簡単ではない。オンプレミスへの移行作業が、コストやベンダーサポート、システムのパフォーマンスに与える影響についても正しく見積もる必要がある。

 以下では、脱クラウドを進める際、ハードウェアの選定において考慮すべき事項を説明する。

脱クラウドのインフラ選定

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