「QLC」方式のNAND型フラッシュメモリは何の役に立つのか?「QLC」の期待と課題【後編】

データ書き込みへの耐久性能を落とし、データ保管の高密度化を実現しているQLC方式のNAND型フラッシュメモリ。その欠点が懸念されがちだが、これに適した用途は豊富にある。

2019年10月03日 05時00分 公開
[Robert SheldonTechTarget]
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 前編「『QLC』方式のNAND型フラッシュメモリはHDDの代わりになるのか?」は、1個のメモリセル(データの記憶素子)に4bitを格納する「クアッドレベルセル」(QLC)方式を採用したNAND型フラッシュメモリの用途を考えるに当たって、知っておくべき特性を紹介した。こうしたQLC方式のNAND型フラッシュメモリは、1メモリセルで4bitを保持する。1メモリセルで1〜3bitを保持する他の種類のNAND型フラッシュメモリより、データ書き込みに耐えられる回数が減少しやすい特性がある。

 QLC方式のNAND型フラッシュメモリは、データの追加や更新が頻繁にあり、書き込みが多く発生する用途には向いていない。NAND型フラッシュメモリの耐久時間は、書き込み操作が少ないほど長くなる特性があるためだ。これを踏まえると、QLC方式が向いているのは読み取り操作が中心で、書き込み操作の少ない用途だと言える。実際QLC方式を製造するMicron Technologyは、書き込みが全操作の10%未満のアプリケーションを推奨している。

QLCが適する用途

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