データ書き込みへの耐久性能を落とし、データ保管の高密度化を実現しているQLC方式のNAND型フラッシュメモリ。その欠点が懸念されがちだが、これに適した用途は豊富にある。
前編「『QLC』方式のNAND型フラッシュメモリはHDDの代わりになるのか?」は、1個のメモリセル(データの記憶素子)に4bitを格納する「クアッドレベルセル」(QLC)方式を採用したNAND型フラッシュメモリの用途を考えるに当たって、知っておくべき特性を紹介した。こうしたQLC方式のNAND型フラッシュメモリは、1メモリセルで4bitを保持する。1メモリセルで1〜3bitを保持する他の種類のNAND型フラッシュメモリより、データ書き込みに耐えられる回数が減少しやすい特性がある。
QLC方式のNAND型フラッシュメモリは、データの追加や更新が頻繁にあり、書き込みが多く発生する用途には向いていない。NAND型フラッシュメモリの耐久時間は、書き込み操作が少ないほど長くなる特性があるためだ。これを踏まえると、QLC方式が向いているのは読み取り操作が中心で、書き込み操作の少ない用途だと言える。実際QLC方式を製造するMicron Technologyは、書き込みが全操作の10%未満のアプリケーションを推奨している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
Metaに潰されないために残された生き残りの道は?――2025年のSNS大予測(Snapchat編)
若年層に人気のSnapchatだが、大人にはあまり浸透していない。一方で、AR(拡張現実)開...
「猛暑」「米騒動」「インバウンド」の影響は? 2024年に最も売り上げが伸びたものランキング
小売店の推定販売金額の伸びから、日用消費財の中で何が売れたのかを振り返るランキング...
Netflixコラボが止まらない 「イカゲーム」シーズン2公開で人気爆上がり必至のアプリとは?
Duolingoは言語学習アプリとNetflixの大人気ドラマを結び付けたキャンペーンを展開。屋外...