Microsoftの「WSUS」や「MECM」と連携させることで、より幅広いパッチ管理の作業を可能にする――。そんなサードパーティー製パッチ管理ツールがSolarWindsの「Patch Manager」だ。
第3回「Windowsパッチ管理を効率化する『Patch Manager Plus』『PDQ Deploy』の基礎」に続き、「Windows」のパッチ(更新プログラム)管理ツールのうち、Microsoftの純正ツール以外の選択肢として、サードパーティー製の「Patch Manager」を紹介する。
SolarWinds WorldwideのPatch Managerは、Microsoftの更新管理ツール「Windows Server Update Services」(WSUS)や構成管理ツール「Microsoft Endpoint Configuration Manager」(MECM、旧「System Center Configuration Manager」)の機能を拡張するサードパーティー製ツールだ(図3-1)。Microsoft製アプリケーションのパッチ管理や脆弱(ぜいじゃく)性への対処に加え、Microsoft製以外のアプリケーションのパッチ管理機能も搭載する。
Patch Managerは特定の事業部門や、OSあるいはIPアドレスなどの要素に基づくカテゴリーで分類したカスタマイズ版のスケジュールを作成し、カテゴリーに応じて自動的にパッチを適用する機能を持つ。Windows搭載端末がパッチを必要としているかどうかを洗い出し、パッチの迅速な適用を支援する。管理対象は物理端末だけでなく、仮想マシンなど仮想化されたシステムも含む。WSUSやMECMと連携させることもできる。
カスタマイズ機能の「Custom Package Wizard」は、複雑なスクリプトやMicrosoftのカスタムパッチ管理ツール「System Center Updates Publisher」を使うことなく、さまざまなアプリケーションのパッチ適用を実現する。Patch Managerは幾つかのアプリケーションについては標準でパッチ適用を可能にしており、これらのパッチをWSUSやMECMを通じて素早く入手可能だ。
Patch Managerは管理画面でパッチ管理を一元化し、パッチに関する重要な情報を提供する。管理者はこの管理画面を通じて、パッチ状態の確認やコンプライアンスに関するレポート生成、最新パッチに関する情報の入手、欠落しているパッチの検出、パッチの全般的な健康状態の診断結果の参照などができる。Patch Managerは新たなパッチが入手できる状態になった時点で、管理画面かメールを通じて管理者に通知する機能も搭載する。
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