「Windows 10」の更新プログラムをインストールする際は、生産性が妨げられないように注意すべきだ。問題を避けるためには具体的に何に注意し、どのような対処をすべきなのだろうか。
「Windows 10」の更新プログラムは、OSそのものをアップグレードすることなく、アップグレードと同様の機能追加を可能にする。企業のIT部門にとっては、クライアントデバイスのOSに更新プログラムを適用するだけで済むことから、運用管理の作業は簡単になったように見えるだろう。
それでもWindows 10の更新プログラムを適用する際は問題に直面することがある。不具合や互換性に起因するWindows 10の更新プログラムの問題が、企業のビジネスに対して悪影響をもたらした例は枚挙にいとまがない。プリンタへの接続の問題からデータが消去される問題、クライアントデバイスがフリーズしたりクラッシュしたりする問題まで幅広く事例がある。
こうした問題を避けるための最善の方法は、テスト専用のクライアントデバイスを用意することだ。まずテスト機で全てのWindows 10の更新プログラムを適用してみて、重大な問題があるかどうかを確認する。
テストを実施するポイントは、各種アプリケーションを利用した印刷やネットワークへの接続などさまざまだ。エンドユーザーのクライアントデバイスで重要視すべきポイントを、更新プログラムを適用しても正常に動くかどうかテスト機で確実に確認しなければならない。こうした作業を漏れなく進めるには、新たな更新プログラムを適用する前に必ず更新作業のプロセスと変更点を記録する文書を用意して、テストを実施する必要がある。
Windows 10の更新プログラム適用の準備をする際は、以下の点を考慮に入れるべきだ。
Microsoftが2020年2月27日に配信した「Windows 10 Version 1909」の更新プログラムには、プロキシサーバを使っている一部のクライアントデバイスでインターネット接続が制限されたり、使えなくなったりする事象が発生している。IT部門は、この更新プログラムに起因する問題を避けるために、自社で確立したテスト方法に従い、既知の問題に対してはMicrosoftが用意しているドキュメントを参照する必要がある。
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