中小企業から大企業までさまざまな企業がランサムウェアの標的になる状況が続いている。企業にはどのようなデータ保護が必要なのか。米TechTargetの製品アワードから、注目の製品・サービスを紹介する。
ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)などの脅威の拡大、コンテナ利用の広がりといったトレンドを受けて、企業にはどのようなデータ保護の対策が求められているのか。米TechTargetが提供する製品アワード「Storage Products of the Year」の2021年版から、注目の製品や機能を紹介する。本稿は「バックアップおよびDRのハードウェア・ソフトウェア・サービス」の部門で銅賞になった製品・サービスを紹介する。
銅賞になったのは、2020年10月にVeeam Softwareが買収したKastenの「Kasten K10」だった。Kasten K10はコンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」に特化したデータ保護機能を提供している。同製品の「バージョン4.5」は、データにイミュータビリティ(不変性)を持たせる「イミュータブルバックアップ」の機能を追加した。イミュータブルバックアップは、ランサムウェア対策や、誤操作によるデータ削除などに有効なデータ保護機能となる。
Kasten K10は「HPE Ezmeral Runtime Enterprise」「Nutanix Karbon」「Red Hat OpenShift」といったコンテナ管理ツールで運用するKubernetesもデータ保護の対象にすることができる。「Kasten K10は、コンテナのデータを保護するための革新的な製品の一つだ」とある審査員は述べる。この評価の理由は、Kasten K10はKubernetesと強力に連携できる一方で、ランサムウェア対策にも重点を置いているためだ。
別の審査員は「KastenはKubernetesのデータ保護において確固とした地位を築いた。今後も同分野をリードしていく存在だ」と語る。KastenはKubernetesのデータ保護においては草分け的な存在だ。Veeam Softwareによる買収後はKasten by Veeamの名前で事業展開し、製品の機能強化を継続している。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
CMOはつらいよ マッキンゼー調査で浮かび上がるAI時代の厳しめな業務実態
生成AI、研究開発、価格戦略……。慢性的なリソース不足の中でマーケターの業務範囲はま...
「リンクレピュテーション」とは? SEO対策や注意点もわかりやすく解説
「リンクレピュテーションって何のこと?」「なぜ重要?」「リンクレピュテーションを意...
MAツール「MoEngage」 DearOneが日本語版UI提供へ
NTTドコモの子会社であるDearOneは、AI搭載のMAツール「MoEngage」の日本語版を2025年1月...