クラウドをどう使えば「エネルギー問題」まで議論できるのか? ナデラ氏が語るMicrosoftのCEOが語る「これから必要な技術」【第2回】

エネルギー効率と二酸化炭素排出量の削減を考える上で、クラウドサービスの利用は重要な意味を持つ。ただしMicrosoftのCEOは「単にリフト&シフトしただけでは意味がない」と強調する。それはなぜか。

2023年03月23日 05時00分 公開
[Aaron TanTechTarget]

 Microsoftは2022年11月中旬にシンガポールで、アジア太平洋地域の開発者やスタートアップ企業向けのイベントを開催。講演に登壇した同社CEOのサティア・ナデラ氏は「エネルギー転換への道のりを切り開くに当たって、クラウドコンピューティングは重要な役割を果たす」と主張した。

 しかしこれは、オンプレミスシステムをそのままクラウドサービスに移す「リフト&シフト」だけで達成できるような話ではない。

エネルギー効率を考えると、クラウドの使い方が変わる?

 「エネルギー効率を高めるクラウドネイティブ(クラウドコンピューティングに最適化した技術や設計)を使ったアプリケーションの構築に着手しなければならない」とナデラ氏は語る。同氏は調査会社Gartnerが予測した「2025年までに95%のアプリケーションがクラウドネイティブになる」というデータを紹介した。

 こうした背景から、ナデラ氏はクラウドサービス群「Microsoft Azure」は「全体的な成長が期待できる」と強気な姿勢を示し、アジア太平洋地域におけるデータセンターの増強計画を説明した。同氏によれば、オンプレミスのデータセンター、複数のクラウドサービス、エッジデバイスなど、クラウドネイティブの機能を分散させて使う場面が広がる中、複数のシステム環境を一元管理するためにMicrosoftは「Azure Arc」という管理用サービスを提供している。

 ナデラ氏は、Microsoft Azureの分散クラウドコンピューティング技術を利用するアジア太平洋企業の一例として、マレーシアにある石油とガス供給の大手企業Petronasを挙げた。同氏の説明によれば、Petronasは自社のエネルギー転換計画に関してさまざまな取り組みを進めている。HPC(高性能計算)からバックオフィスのデジタル化まで、同社はさまざまなニーズを抱えているという。


 第3回は、データ分析やAI(人工知能)モデル構築など、Microsoftの最新技術を取り込んだ「データベース設計の理想像」について紹介する。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news050.jpg

ウェルビーイング調査 今後最も力を入れたい分野は「身体」、優先度が低いのは?
ASAKO サステナラボは、独自の「60のウェルビーイング指標」により生活者の充足度を数値...

news068.png

10代の7割超がショート動画を「ほぼ毎日見ている」――LINEリサーチ調査
LINEリサーチは全国の男女を対象に、ショート動画に関する調査を実施しました。

news158.png

自社の変化に対して行動する従業員はわずか2割 なぜそうなる?――電通調査
自社の変化に対する従業員の意識について確認するための調査結果です。