Microsoftは「Azure」や「Microsoft 365」などのクラウドサービス事業で高い成長を遂げている。同社のクラウドサービスの売上高が向上した要因とは。
Microsoftは2022年度第4四半期(2022年4月〜6月)の決算を発表した。同社のクラウドサービス群「Microsoft Azure」の売上高は、前年同期(2021年4月〜6月)と比べて40%増加し、同社の成長を後押ししている。
Azureに加えて、Microsoftのサブスクリプション形式のオフィススイート「Microsoft 365」も成長を続けている。オフィススイートの「Microsoft Office」製品・サービス群のうち、企業向け製品・サービスの売上高は前年同期と比べて9%増加し、コンシューマー向け製品・サービスも同様に9%増加した。一般消費者向けのMicrosoft 365のサブスクリプション契約者数は2022年第4四半期に5970万人に到達した。
「ミッションクリティカルなアプリケーションをAzureに移行する顧客が増えている」と、Microsoftの最高経営責任者(CEO)、サティア・ナデラ氏は述べる。例えば航空会社のAmerican Airlinesは、業務システムのインフラとしてAzureを採用した。通信会社Telstraも2023年度第1四半期(2022年7月〜9月)に業務アプリケーションをAzureに移行させる。
Microsoftの最高財務責任者(CFO)兼エグゼクティブバイスプレジデントを務めるエイミー・フッド氏によると、2022年度第4四半期に、大口の長期契約数が過去最高を記録したことも、Azureの売上高拡大につながった。フッド氏は決算説明会で「好調だった前年度と比較しても、商用契約数は予想を上回る成長率を達成した」と強調。Azureの1億ドル以上の契約と、Microsoft 365の1000万ドル以上の契約が順調に進んだことが、同四半期の好記録を実現したと説明した。
フッド氏によると、Microsoftのクラウドサービスを担当する「Intelligent Cloud」部門の売上高は、前年同期と比べて20%増の約209億ドルとなり、サーバとクラウドサービス全体の売上高は前年同期と比べて22%(為替レート変動の影響を排除すると26%)増加したという。
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