Windows 365やAzure Virtual Desktopを選ぶか、他のDaaSを選ぶかを分ける条件「Windows 365」と「Azure Virtual Desktop」はどちらを選ぶべきか【第5回】

MicrosoftはDaaSとして「Windows 365」と「Azure Virtual Desktop」を提供している。これらのDaaSに適した企業と、理想的な導入効果が得にくい企業の特徴を説明する。

2022年09月06日 05時00分 公開
[Gary OlsenTechTarget]

 Microsoftが提供するDaaS(Desktop as a Service)には、「Windows 365 Cloud PC」(Windows 365)と「Azure Virtual Desktop」(AVD)の2つがある。両DaaSはインフラとして、同社のクラウドサービス群「Microsoft Azure」を採用。「Windows 10」や「Windows 11」などのMicrosoft製クライアントOSを仮想デスクトップとして利用可能にする。

Windows 365やAVDが適する企業、適さない企業の違い

 ユーザー企業がDaaSを選ぶ際は、単にWindows 365とAVDのどちらかを選べばよいわけではない。ユーザー企業によっては、どちらのサービスも適していない場合がある。以下にWindows 365やAVDの利用に適しているユーザー企業と、適していないユーザー企業の特徴を挙げる。

  1. Windows 365やAVDの利用に適しているユーザー企業
    1. Azureやデバイス管理ツールの「Microsoft Intune」、ID・アクセス管理システムの「Azure Active Directory」などのMicrosoftサービスを既に自社で利用している。
    2. 他ベンダーの仮想デスクトップ製品/サービスを購入したり、利用したりしていない。
    3. リモートで作業するエンドユーザーの、OSやアプリケーションへのパッチの適用やセキュリティ確保を課題としている。
  2. Windows 365やAVDの利用に必ずしも適していないユーザー企業
    1. Azureを利用していない。
    2. Azureや仮想デスクトップの専門知識を持つIT担当者がいない。
    3. セキュリティやIT管理に関する考慮事項が少ない。

 第6回はWindows 365とAVDの利用料金を比較検討するときのポイントを説明する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

譁ー逹€繝帙Ρ繧、繝医�繝シ繝代�

市場調査・トレンド レッドハット株式会社

「98%が“脱VMware”を検討」の衝撃 仮想インフラ再編の行方とは

Broadcomによる買収後、VMware離れの動きが進んでいる。AWSやRed Hatなどの競合ベンダーは“ポストVMware”の受け皿としてどのような施策を打ち出しているのか。仮想インフラ再編の行方を考察する。

製品資料 SB C&S株式会社

Windows Server 2025が備える、複数の仮想マシンでGPUを共有する技術とは?

Windows Server 2025では、Hyper-Vの利便性が大幅に強化された上に、リソースの拡張性や高可用性の機能に加えてGPUパーティショニング機能も標準搭載している。本資料では、GPUパーティショニング機能の概要や設定方法を解説する。

事例 レッドハット株式会社

コンテナとVMを1つのクラスタ上で実行、米国防総省に学ぶIT運用最適化のヒント

従来型の仮想化プラットフォームへの過度な依存が原因で、柔軟性の低下や、モダナイゼーションの停滞といった問題に悩んでいた米国の国防総省。そこで採用されたのが、コンテナとVMを1つのクラスタ上で実行できる統合プラットフォームだ。

製品資料 レッドハット株式会社

仮想マシンのクラウドシフトとクラウドネイティブ化がもたらす15のメリット

これまで仮想化技術は、システム運用の効率化やコストの最適化などさまざまなメリットをもたらしてきた。しかし現在、仮想化基盤は拡張性やアジリティなどのメリットを享受するためにクラウドシフトが求められている。

事例 INFINIDAT JAPAN合同会社

稼働後3年も障害なし、NTTコミュニケーションズのデータ活用を支えるストレージ

データ分析・利活用のニーズが高まる中、アクションのベースとなるデータも膨大な容量となり、今後も増え続けていく見通しだ。そうなると、各企業はデータ利活用基盤として、信頼性や拡張性の高いストレージを求めるようになるだろう。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...