MicrosoftのDaaS「Azure Virtual Desktop」(AVD)の料金体系は、同じく同社のDaaSの「Windows 365」とは大きく異なる。両者の料金体系の違いと、Azure Virtual Desktopのコスト要素を説明する。
Microsoftは「Windows 365 Cloud PC」(Windows 365)と「Azure Virtual Desktop」(AVD)という2つのDaaS(Desktop as a Service)を提供している。AVDはWindows 365と比較して、仮想デスクトップの設定に関する自由度が高い。その一方で、管理手法が複雑になる可能性がある。HubSpotやNerdio、Workspot、Compete366などのサードパーティーベンダーは、AVDの管理用ソフトウェアや導入支援サービスを提供している。
AVDの課金体系は、ユーザー企業が仮想デスクトップを実行している時間に基づく。例えばエンドユーザーが仮想デスクトップを毎日9時間、5日間にわたって利用する場合、支払うのは45時間分になる。AVDを使用しない休日を3日間挟んでいれば、その期間は課金されない。これはエンドユーザー数に基づいて月額料金を支払うWindows 365の課金体系とは対照的だ。
Microsoftは、仮想デスクトップのベースとなる仮想マシン(VM)について、1〜3年分の利用料金を前払いすることを条件に、料金を割り引く「Azure Reserved Virtual Machine Instances」(RI)も提供している。これはAVDの使用時間や使用量が予測可能なユーザー企業に適しており、標準の利用料金よりも節約できる可能性がある。
AVDを利用するには、同サービスのライセンスに加え、クライアントOS「Windows」のライセンスやクラウドサービス群「Microsoft Azure」のアカウント、ID・アクセス管理システム「Azure Active Directory」のアクセス権などが必要だ。
第5回は、Windows 365とAVDのどちらが自社に適しているのかを検討する際のポイントを説明する。
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