UC基盤として専用プラグインや開発ツールを提供することで、他社製のIPテレフォニーシステムやアプリケーションとの幅広い連携を可能にする。
ノーテルネットワークスは12月4日、ユニファイドコミュニケーション(UC)の統合基盤「Agile Communication Environment」(以下、ACE)の販売を開始した。IPテレフォニーシステムやUCアプリケーションを導入済みの大企業を対象に、マルチベンダー間のUC連携を実現するソリューションとして売り込む。
ACEはIP電話、テレビ会議、プレゼンス(在席管理)、IM(インスタントメッセージ)といったコミュニケーション機能を業務アプリケーションに統合するためのソフトウェアプラットフォーム。同時にアプリケーション連携の開発環境を提供する。ACEの仕組みを利用すれば、例えば配送業において、車両管理システムとIP-PBX/IVR(音声自動応答)機能を連携させて、業者が配送先のユーザー宅の半径10キロ以内に近づいたときにユーザーに自動的に電話をかけ、ボイスメッセージで正確な配達時間を伝えるといったことが可能になる。
ACEでは、(1)各ベンダーのIPテレフォニー製品向けの接続アダプター(SIPやJTAPI:Java Telephony APIをサポートしたプラグインソフトウェア)と(2)専用開発ツールを用意することで、マルチベンダーによるUCシステムを実現する。
(1)については、同社が各製品に対応するアダプターを開発して無償提供する。現在、ノーテル製品(CS 1000、MCS 5100、AS 5200)に加えてシスコシステムズの「Call Manager IP Telephony」やタンバーグ製テレビ会議システム向けのアダプターが提供されており、ほかのIPテレフォニー製品向けにも日本製品も含め約3カ月ごとに対応アダプターを追加していく予定。また(2)では、SOAP(Simple Object Access Protocol)などを使い、ACEを通じてメディアサーバやコール(呼制御)サーバと連携する機能を既存の業務アプリケーションに追加したり、XML Webサービスアプリケーションおよび.NET対応アプリケーションをカスタム開発するツールを提供する。
現在ACEでは「Microsoft Office Communications Server」や「IBM Lotus Sametime」との連携をサポートしており、2009年には主要なCRMやERPアプリケーションにも対応する計画だ。シスコシステムズでも同様なマルチベンダー対応のUC製品をリリースしているが、ノーテルは業種特化型のシステム構築を目指すという。
ACEの価格は非公表で、ユーザー数や連携対象のシステム規模により変動する。
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