2011年10月25日 09時00分 UPDATE
特集/連載

次の段階はEHRとの連携緊急医療に使えるデジタルペンは医療業界に浸透するのか?

災害などの緊急時の情報伝達は一刻を争う。これまでは紙による手書き入力が電子端末よりも優れている面が多かった。しかし、技術が進化したデジタルペンの登場により電子化の動きが進むことになりそうだ。

[Don Fluckinger,TechTarget]

 災害現場の緊急医療チームは大きな問題を抱えている。事態が刻々と変化する緊迫した環境の中で、負傷者のデータを迅速に取りそろえなければならないのだ(関連記事:災害時に患者の診療情報はどうあるべきか?)。そのシナリオに電子健康記録(EHR)システムが加わると、状況は一層複雑化する。

 ペンシルベニア州のサーキット、Pocono Racewayのメディカルオペレーション担当エグゼクティブディレクターで、同サーキットの公式メディカルスポンサー、Lehigh Valley Health Networkの緊急オペレーション管理者でもあるマイケル・ワーゴ氏は、この問題を解決するソリューションをようやく見いだした。それはEHRシステムとデータを同期させるデジタルペンの導入だった。全米自動車競争協会(NASCAR)のレースが開催されるPoconoでは、文字通り桁違いの大規模なイベントが行われる。Sunday's Sprint Cupレースには数万人の観客が集まり、6日間に及ぶイベント期間中、20万人以上ものレースファンが押し寄せるのだ。

 ワーゴ氏の新システムは、T-SystemのDigitalShareソフトウェア、Shareable Inkの書式、そして手書き文字を読み込んでデジタル化するAnotoのペンで構成されている。デジタル化した文字は、T-System EHR Webポータルで読むことが可能だ。

 書式の多くは、基本的に「はい・いいえ」で答えられる質問で埋められている。それらは「○」や「/」などの記号でチェックすればよく、データ入力が容易で、同期の正確性も確保できる。ところが、医師や看護師、救命救急士、緊急医療班、管理スタッフ、医療技術者、その他の人々は、それとは別に患者の名前や住所など、手書きで長いデータを書き込む必要がある。手書き文字認識ソフトは、それらをデジタル化し、編集可能なテキストとしてEHRシステムに取り込む。その点がFAXのような、検索不可能な“フラット”イメージとは全く異なる(関連記事:効率的な紙カルテのデジタル化がペーパーレスを成功に導く)。

この記事を読んだ人にお薦めの関連記事

この記事を読んだ人にお薦めのホワイトペーパー

Loading

注目テーマ

ITmedia マーケティング新着記事

news077.jpg

電通が学生と企業の共創プロジェクト「βutterfly」を開発、企業向けにスポンサードプランを提供
電通は、顧客企業と学生の協働型プロジェクト「βutterfly」を開始すると発表した。β版...

news040.jpg

「インバウンド」で注目される浅草、訪日外国人観光客で賑わう理由とは?
口コミ時代のWebとソーシャルメディアは最大の武器。最小限の手間で最大の効果を発揮する...

news103.png

オムニバス、「セゾンDMP」を活用したターゲティング広告を提供
クレディセゾンの100%子会社オムニバスは、クレディセゾンが保有するクレジットカードの...