2011年12月12日 09時00分 UPDATE
特集/連載

【連載コラム】医療ITの現場から患者満足度の向上につながる地域医療連携ネットワークへの参加

地域医療連携ネットワークは、病院や診療所などの参加メリットのバランスが取れている必要がある。また、最近では地域住民(患者)の地域医療連携への関心も高まっている。

[大西大輔,メディキャスト]

 前回の「クラウド解禁は地域連携ネットワークを加速させるか」では、診療所が地域医療連携ネットワークに参加するメリットを紹介しました。今回は地域医療連携ネットワークが成功するために重要なこと、地域住民(患者)のメリットなどを紹介します。

地域全体を1つの大きな病院に見立てる試み

 厚生労働省が推進する医療政策は、この10年間で「地域完結型医療」にベクトルが向けられています。地域全体の医療機関を「外来から入院、在宅まで担うことが可能な大きな1つの病院に見立てる試み」といえるでしょう。その実現に向け、各地域の医療機関を連携させる体制の構築が着々と進められています(関連記事:地域医療の問題解決を支援する情報ネットワーク)。

 地域医療連携が活発になることで、病院においては患者の紹介率、病床の稼働率などが向上し、高額な医療機器の回転率も高まります。これは、病院の経営面にも良い効果が生まれることになります(関連記事:「地域医療連携」を活用したビジネスモデルの創出)。

病院と診療所のメリットのバランスが大切

 しかし、これまでの病院主導による地域医療連携ネットワークは、特定の病院による「診療所の囲い込み」につながるとして、必ずしも好意的に受け取られていませんでした。病院、診療所の参加メリットのバランスが取れていなければ、地域医療連携ネットワークはうまくいかないといえます。

 地域の中核病院がITを利用した地域医療連携ネットワークを構築し、そこに多くの診療所が参加することで、双方の情報共有が活性化されます。地域一帯の医療機関が一枚岩となることで、「病院完結型医療」から「地域完結型医療」に移行できます。

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