スマホ1台で財布いらず、「モバイルウォレット」普及の鍵は?小売りを襲う「ビッグデータ中抜き」への恐怖

iOSやAndroid端末向けのモバイル決済製品/サービスは急速に充実しているものの、現場への普及状況はいまひとつだ。その背景には、情報の中抜きを恐れる小売業の拒否反応がある。

2013年12月25日 08時00分 公開
[Jacqueline Emigh,TechTarget]

関連キーワード

流通業 | POS | PayPal | モバイル端末 | ビッグデータ


 小売店やレストランで、スマートフォンを使って支払いを済ませたことがあるだろうか。米コーヒーチェーンのStarbucksで、そんな経験をしたユーザーがいるかもしれない。「Google Wallet」や「Isis Mobile Wallet」など、いわゆる「モバイルウォレット」と呼ばれる技術が充実しつつある。だがユーザーは、まだそう多くはない。

 一部のアナリストたちは、今後数年以内に、店舗内でのモバイル端末による決済である「インストアモバイルペイメント」が急速に普及すると予測する。事実、米電子決裁大手のPayPalは先ごろ、販売時点情報管理(POS)を念頭に置いて、AndroidやiPhone、Windows Phone用の顧客向けアプリをアップデートした。サンドイッチストアチェーンの米SUBWAYも、2013年内にインストア購入アプリを導入する計画を明らかにしている。また、Best Buyや7-Eleven、Dunkin' Donutsなどの米大手各社も、独自のアプリ構築に向けた企業「Merchant Customer Exchange(MCX)」を合同で設立した。

ITmedia マーケティング新着記事

news024.png

「ECプラットフォーム」 売れ筋TOP10(2024年3月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news090.jpg

GoogleがZ世代のローカル検索でInstagramやTikTokに敗北 なぜこうなった? これからどうなる?
Googleは依然として人気の検索サイトだが、ことZ世代のローカル検索に関しては、Instagra...

news056.png

DE&Iに関する実態調査 「公平」と「平等」の違いについて認知度は2割未満
NTTデータ経営研究所がNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションと共同で実施...