本音で議論、学生×教員IT活用座談会【第2回】
「検索だけならスマホで十分」 大学生が問う“ノートPC必携”の是非(1/2 ページ)
成功例に注目が集まりがちな教育機関のIT活用。だが先駆的なIT活用校が経験しているのは成功体験だけではない。玉川大学とデジタルハリウッド大学の教員と学生が、IT活用の課題を語り合う。
第1回「IT先進校の現役大学生に聞く、学生が喜ぶIT製品とは?」に引き続き、IT活用を先駆的に進める大学2校の教員と学生による座談会の模様をお届けする。座談会に参加した教員は、教育現場へのIT活用を実践する教育者チーム「iTeachers」のメンバーである玉川大学 准教授の小酒井 正和氏とデジタルハリウッド大学 准教授(現在はデジタルハリウッド 講師)の栗谷幸助氏。学生は両者の教え子である玉川大学の大武小夏さん、デジタルハリウッド大学の片岡花絵さんが参加した。
IT活用の成功例を中心に議論した第1回とは打って変わって、第2回ではIT活用の“失敗例”について議論してもらった。先駆的なIT活用校といえども、教育機関のIT活用に明確なベストプラクティスがない中、課題と向き合いつつIT活用に挑んでいる。そんな取り組みの中で顕在化した現時点での課題を、学生と教員双方の視点から明らかにしてもらう。
パネリスト(所属・役職は取材時)
参加者
大武小夏さん 玉川大学 工学部 マネジメントサイエンス学科 3年(現在は4年)
片岡花絵さん デジタルハリウッド大学 デジタルコミュニケーション学部 3年(現在は4年)
小酒井 正和氏 玉川大学 工学部 マネジメントサイエンス学科 准教授
栗谷幸助氏 デジタルハリウッド大学 准教授(現在はデジタルハリウッド 講師)
モデレーター
小池幸司氏 教育ICTコンサルタント
併せて読みたいお勧め記事
栗谷氏、小酒井氏に聞く、IT活用「3つの秘訣」
iTeachersイベントレポート
「デバイス指定」の是非
小池氏(以下、敬称略) これまではIT活用の良い点をお伺いしてきましたが、一方で「こんなIT活用はやめた方がいい」といったご意見はありますか。
玉川大学 大武さん(以下、敬称略) 目的が明確でないにもかかわらず、講義で使うデバイスの種類を指定することはやめてほしい。講義で使用するデバイスの機種について「これを使いなさい」と指示されてしまうのは抵抗があります。
私が使い慣れているのはAppleの「Mac」シリーズで、高校のころからずっと使い続けています。各学生の使い慣れている機種が何かを考えずに、例えば「この講義にはWindowsのノートPCが便利だ」などと決め付けられてしまうのは嫌です。
玉川大学 小酒井氏(以下、敬称略) 玉川大学では大学全体で、入学者にノートPCを所持してもらうことにしています。BYOD(私物端末の持ち込み利用)方式を採用しているので、機種は基本的には何を選んでもよい。ただし必修講義で使用するソフトウェアとの兼ね合いもあり、芸術系学部以外はWindowsのノートPCを推奨しています。
基本的にはMacシリーズの「MacBook」を使っても問題ないのですが、MacBookを使ったことがない教員の講義や、WindowsノートPCを利用するケースしか想定していない講義だと、MacBookを使いたい学生は教員の説明に付いていくのが大変かもしれません。
大武 「ノートPCを持ってきて」と言われて持っていって、その主な用途がインターネット検索だった――。もしそんな講義であれば、持っていくのはノートPCではなくてスマートフォンでいいじゃん、って思います。検索くらいならスマートフォンでもタブレットでもできますし。
「この講義にはこうした目的があるから、そのためにベストなものを自分で用意してほしい」といった方針であれば、もちろん納得できます。少なくとも、目的ではなく手段から指定するやり方は、やめた方がいいと思います。私ならノートPCよりもスマートフォンの方が調べやすいし、逆にノートPCの方が調べやすいという学生もいるはずです。
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本音で議論、学生×教員IT活用座談会
先駆的なIT活用校で、ITを日常的に活用している大学生と教員。それぞれの視点から活発な意見が交わされた教育IT座談会の様子をレポートする。
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