Windows 7、Windows 8.1はサポート対象外に
「Office 2019」がWindows 10“だけ”サポートする理由
間もなくリリースされるMicrosoftの「Office 2019」はWindows 7、Windows 8.1はサポートしない。それはMicrosoftが考える「顧客の近代化」に関連するという。
Microsoftによると2018年に登場予定の「Office 2019」では、Windows 10のみがサポート対象となるという。Windows 10への移行をためらっていたIT部門も、いよいよ今後を見据えた決断を迫られる。
米TMurgent Technologiesの創業者、ティム・マンガン氏は言う。「Microsoftは間違いなく顧客の近代化を望んでいる。それは悪い目標ではない。だがMicrosoftは全顧客に対し、大きな問題が生じないことを証明しなければならない」
Windows 10への移行推進
TechTargetが実施した2018年のIT優先課題調査によると、組織の45%以上は年内にWindows 10の導入または移行を計画している。残る組織はおおむねWindows 10へ移行済みだが、まだWindows 7や8.1、場合によってはWindows XPを使い続ける組織もある。
特に規模の大きい組織は、移行に二の足を踏んでいる。理由はさまざまだが、マンガン氏によれば、MicrosoftがWindows 10で導入した自動更新の頻度に対する不安が最も大きいという。
「自分たちで社内の環境を管理したい企業にとってWindows 10に移行することは、管理を手放し、Microsoftに従うことにつながる。しかもリリースのたびに、何かしら新しいものが登場し対処をしなければならなくなる」(マンガン氏)
Office 2019は、企業向けでは「Semi-Annual Channelライセンス」契約を結んだWindows 10と、10月に登場予定の「Long-Term Servicing Channel 2018ライセンス」契約を結んだWindows 10 Enterprise、そして次にリリースされるLong-Term Servicing ChannelライセンスのWindows Serverをサポート対象とする。
Office 2019は2018年下半期に登場予定で、Windows 7の延長サポートは2020年1月で終了する。Office 2019の登場からWindows 7のサポート終了までは、長く見積もっても1年半という短い期間だ。MicrosoftがWindows 7とOffice 2019を一緒にサポートしない理由をマンガン氏は推測する。
「Microsoftは、Office 2019がWindows 7で動作すればユーザーはOSの切り替えを急がないと考えている。古いOSであっても、そのOSが新しいOfficeのサポート対象である限りは、我慢して使い続けようとするユーザーが多いためだ。だがMicrosoftにとって『古いOSを使い続けられる』ことは悪夢でしかない」
恒久ライセンスは打ち切り?
Microsoftの決定を、Office製品を「Office 365」に集約する前兆、とする見方もある。
Microsoftは、Office 2019のサポートモデルも変更し、メインストリームサポートの提供は5年間、延長サポートはこれまでの5年間から2年間へと短縮した。Office 2019の次のバージョンを提供するかどうかは明言しなかった。
「誰もが未来を予測しなければならない。サブスクリプションなしのOfficeはもう終わりだ」。米フリーランス技術ライターでコンサルタントのジョン・ハッセル氏はTwitterでそう指摘する。
Microsoftによると、サポート変更の目標は、Microsoftのソフトウェアを継続的なセキュリティ問題に対応させるため、もっと現代に合ったペースで確実に更新を受け取れるようにすることだ。
「Microsoftは間違いなく、ユーザーにサブスクリプション契約を結ばせたいと思っている。同社が望むWindowsを展開する未来はサブスクリプション契約にあるからだ。だが少なくとも当面は、恒久的なOfficeライセンスにしがみつきたいユーザーをサポートするようだ」とマンガン氏は語る。
Microsoftは、「Office 365 ProPlus」について、Windows 8.1以前のバージョン、またはWindows Server 2016以前のバージョンのサポートを、2020年1月に打ち切ると表明している。一方、Windows 10 Enterpriseおよび「Windows 10 Education」のバージョン1607、1703、1709についてはサポートを6カ月間延長する。
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