「標的型攻撃/サイバー攻撃」の仕組みやメリット、課題とは?

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APT攻撃(高度標的型攻撃)とは何か?

 標的型攻撃は、特定の企業や組織、業界を標的にして機密情報を狙うサイバー攻撃を指す。企業ネットワークにアクセスできるようになった攻撃者が長期間にわたって標的型攻撃を実施することを、APT攻撃(高度標的型攻撃)と呼ぶ。(続きはページの末尾にあります)

標的型攻撃/サイバー攻撃関連の技術解説

製造業が5年連続で狙われる“真の理由” IBM調査が暴いた、供給網の致命的な「穴」

IBMは、サイバー脅威の動向をまとめた「IBM X-Force Threat Intelligence Index 2026」を発表した。AIの活用により攻撃の速度と規模が拡大している一方、防御側の基本的な管理や対策が不可欠であることを強調している。

(2026/3/6)

鳴り止まない「虚報」が現場を壊す アラート疲れ脱却の処方箋

また誤検知か――。セキュリティアラートを黙殺したその瞬間、本物の攻撃を見逃してしまう。セキュリティ担当者を疲弊させ、組織を無防備にする「アラート疲れ」の正体と対策は。

(2026/3/5)

検知まで11日、壊滅まで27秒 情シスを絶望させる「潜伏と強襲」にどう備える

サイバー攻撃が「高速化」しつつある。一方、攻撃者は長期間の潜伏を止めた訳ではない。IT部門はこれから何に注意すればいいのか。MandiantやReliaQuest、CrowdStrikeなどのレポートを基に整理する。

(2026/3/2)

ランサムウェア集団「Qilin」が全攻撃の2割を支配 標的は“日本企業”へ

ランサムウェア集団「Qilin」が、2026年1月に全攻撃件数の約5分の1を占めた。アサヒGHDへの攻撃で日本でもその名を知らしめたQilinの「次なる一手」とは。

(2026/3/2)

「製造業は身代金を払ってくれる」 サイバー犯罪者に“カモ”視される現場の弱点

製造業はサイバー犯罪者にとって「効率的なターゲット」と化している。生産遅延を恐れて身代金に応じやすいという弱みを悪用した攻撃から、自社を守るための防衛の急所とは。

(2026/2/25)

FortiGateのデバイス600台超が被害に AWSユーザーや情シスが取るべき行動は?

Amazon Threat Intelligenceは、ロシア語話者の脅威アクターが商用生成AIを活用し、55カ国600台超のFortiGateを侵害したと公表した。AWSのユーザーや情報システム部門が取るべき対策を整理する。

(2026/2/25)

「上司の頼み」が会社を壊す? 被害28億ドルのBECが突く“日本的組織”の死角

上司を装い送金や情報提供を迫る「ビジネスメール詐欺」(BEC)の被害件数は減る様子がない。犯罪グループがつけ込む人間の弱点と企業が講じるべき対策を整理する。

(2026/2/16)

「AI武装した攻撃者」の猛威 情シスが予算を通すべき“10の防御兵器”

AIを悪用した高度なフィッシングやランサムウェア攻撃の激化が見込まれる2026年、従来の境界防御は無力化しつつある。企業を守り抜くために必要な「10の防御兵器」とは。

(2026/2/6)

情シス監視の“死角”を突く「デュアルチャネル攻撃」 BECの新手口と防衛策

ビジネスメール詐欺(BEC)が巧妙化する中、「デュアルチャネル攻撃」が広がっている。企業の防壁を無効化するデュアルチャネル攻撃はどのような仕組みなのか。

(2026/1/22)

Fortinet製品に“認証バイパス”の死角 管理者権限を奪われる「深刻な脆弱性」の正体

Fortinet製品に深刻な脆弱性が発覚した。SSOを悪用し、攻撃者が管理者として侵入するリスクが現実味を帯びている。攻撃コードも出回る中、今すぐ実施すべき防衛策を説明する。

(2025/12/22)

アサヒ、アスクルを襲ったランサムウェア攻撃の共通項 侵入許した死角は

潤沢な予算を持つ大企業でもサイバー攻撃は防げない。アサヒGHDとアスクルの事例から、共通する侵入の手口と、情シスが直視すべきセキュリティの「死角」を再確認する。

(2025/12/16)

攻撃者目線であなたの企業を狙う戦略を解説 今すぐ講じるべき対策とは

「敵」(攻撃者)の動きを知れば、先手を打って攻撃に対抗できる。本稿は、製造業を狙った攻撃を想定し、攻撃者の具体的な動きと、防御側が講じるべき対策をまとめている。

(2025/12/13)

【リリース頻出キーワード解説】「アタックサーフェス」とは?

サーバやネットワークだけでなく、PCやスマートフォンなど企業のさまざまなデジタル資産がサイバー攻撃の標的となる事象が相次いでいる。そのようなニュースで聞こえてくるキーワードの1つが「アタックサーフェス」だ。

(2025/12/6)

自社の弱点を4つのステップで洗い出す ESET流「OSINTのススメ」

ESETは公式ブログ「WeLiveSecurity」で、OSINTを使って自社の弱点を見つけ出すための実務的な進め方を公開した。どう情報を集め、どのツールで分析し、どのように評価すべきかを、4つのステップで示している。

(2025/12/3)

アサヒGHD、アスクル、日経――攻撃は「なぜ」起きたのか 教訓も解説

大規模な攻撃が日本企業にとって「対岸の火事」ではないことが、ここ最近の攻撃事例によって分かった。アサヒGHD、アスクル、日本経済新聞社――。各社はなぜ攻撃されたのか。

(2025/12/2)

ClickFix攻撃が500%増 Mimecastが示す2025年の「人間中心型サイバー脅威」

Mimecastはセキュリティレポート「Global Threat Intelligence Report」を発表した。AI技術を駆使したフィッシングや「ClickFix」攻撃など、人間を標的とした攻撃が急増していることが明らかになった。

(2025/10/28)

アサヒグループホールディングスへのサイバー攻撃 製造業が学ぶべき教訓とは

アサヒグループホールディングスのシステム障害に対して、ランサムウェア集団「Qilin」が犯行声明を出した。セキュリティの専門家は、製造業特有のITインフラの特徴と課題を指摘する。

(2025/10/10)

Microsoftが“お手軽”攻撃ツール「RaccoonO365」のインフラを停止

Microsoftは、サブスクリプション形式のフィッシング攻撃ツール「RaccoonO365」の撲滅に成功したと発表した。その経緯や、RaccoonO365が危険な理由を説明する。

(2025/10/1)

セキュリティ専門家としてのキャリアが開ける「AIセキュリティ専門資格」が誕生

ITガバナンスや監査の国際団体ISACAが、世界で初めて、AIセキュリティ専門の認定資格を提供開始した。一体どのような資格なのか。

(2025/9/22)

次なる標的は「AIエージェント」 なぜ狙われるのか?

生成AIの武器化が進み、企業の「AIエージェント」が新たな攻撃面になっている。サイバーセキュリティの国際会議「Black Hat USA 2025」でCrowdStrikeが最新の脅威動向を示した。

(2025/9/19)

標的型攻撃やAPT攻撃の手口と対策方法

 APT攻撃の主な目的は、標的の組織のネットワークに損害を与えたりシステムを停止させたりすることではなく、機密性の高いデータを盗むことだ。標的となるネットワークに侵入できる状態にして、継続的に情報を盗み取る。

 攻撃者は綿密な計画を立てて、手動でAPT攻撃を実行される。攻撃者は大企業や有名企業の中から標的を選び、長期にわたって情報を盗み出す。そのためAPT攻撃の実行犯は個人のハッカーではなく、資金力のあるサイバー犯罪組織や、国家主導のサイバー犯罪組織になるのが一般的だ。

標的型攻撃でよく使われる手口とは

 標的にした企業ネットワークへのアクセスを得るために、標的型攻撃の実行犯はしばしばソーシャルエンジニアリングといったさまざまな攻撃手法を使用する。ソーシャルエンジニアリングは、対象者の心理を巧みに操って意図通りの行動をさせる詐欺手法だ。

 いったん企業ネットワークに侵入した攻撃者は、標的ネットワークにアクセス可能な状態を維持するために、悪意のあるソースコードを継続的に書き換え、検出を回避するなどの巧妙な回避策を駆使する。APT攻撃を実行するサイバー犯罪組織は、標的となるシステムやソフトウェアに侵入し続けるために、専任の管理者を配置する場合がある。

 APT攻撃でよく使われる手口には、以下のようなものがある。

  • スピアフィッシング

 特定のユーザーを標的にしたフィッシング詐欺をスピアフィッシングと呼ぶ。攻撃者はスピアフィッシングメールを使用して、標的のユーザーに個人情報を漏えいさせたり、悪意のあるコードを実行するための有害なリンクをクリックさせたりする。これらのメールは本物らしく見えるように書かれており、標的のユーザーに合わせた内容になっている。

  • ゼロデイ攻撃

 最近発見されたもののまだパッチが適用されていないソフトウェアやハードウェアのゼロデイ脆弱(ぜいじゃく)性を利用した攻撃をゼロデイ攻撃という。攻撃者はゼロデイ脆弱性を悪用することで、標的にしたシステムに不正アクセスができるようになる。

  • 水飲み場型攻撃

 水飲み場型攻撃は、標的のユーザーがよく利用するWebサイトを改ざんし、ユーザーの端末をマルウェアに感染させる攻撃を指す。

  • サプライチェーン攻撃

 サプライチェーン攻撃は、標的となる組織と取引する、セキュリティレベルの低い関連企業や子会社を標的にする。標的となる組織の関連会社のネットワークに侵入した攻撃者は、そのネットワークを経由して標的となる組織のシステムに侵入する。

  • クレデンシャル(ユーザー認証に用いる情報)の盗難

 標的となるシステムにログインするための認証情報を入手するために、攻撃者はさまざまな手法を利用する。具体的にはユーザーのキーボードでの入力内容を不正に監視するキーロギングや、データ分析技術でパスワードを特定するパスワードクラッキング、フィッシングなどの手法が挙げられる。攻撃者はこうして盗み取ったIDやパスワードといった認証情報を使い、機密情報にアクセスする。

  • コマンド&コントロール(C&C)サーバ

 サイバー攻撃を制御するC&Cサーバは、侵害した企業ネットワークに継続的にコマンドを送信する。これにより攻撃者は侵害されたネットワークを制御し、ハッキングされたシステムからデータを流出させることができる。

  • セキュリティ対策の回避

 組織のセキュリティ対策システムに発見されるのを避けるため、APT攻撃者はしばしば、実際に組織で使われているツールや難読化されたコード、解析防止策を使用して、その活動を隠す。

APT攻撃の標的になる組織の特徴

 標的型攻撃やAPT攻撃の動機はさまざまだ。例えば国家をスポンサーとする攻撃者は、特定の産業で競争の優位性を得るために、知的財産(IP)や機密データを盗み取る。電力会社や通信会社といったインフラ会社、ソーシャルメディア、報道機関、金融機関、政府機関などが狙われる傾向にある。

APT攻撃を防ぐセキュリティ対策

 APT攻撃の有無は特定が難しい。しかしセキュリティツールを利用すれば、データが盗難に遭うことは検知できる。組織からデータが流出することが、自組織のネットワークが攻撃を受けていることを知る唯一の手掛かりになる場合がある。ネットワークがAPT攻撃の標的になっていないかどうかを確認するにはまず、送信データの異常を検出することに重点を置くとよい。

 APTを回避したり軽減したりするには、セキュリティチームは包括的なセキュリティ戦略を策定する必要がある。APTに対する主なセキュリティ対策には、以下のようなものがある。

  • ネットワーク管理ソフトウェアやOSの脆弱性にパッチ(修正プログラム)を当てる。

 自組織で利用するインフラの脆弱性にできるだけ早くパッチを当てることは、攻撃者が既知の弱点を悪用してゼロデイ攻撃を実行するのを防ぐのに役立つ。

  • リモート接続時のセキュリティ対策

 従業員が社外から社内システムにリモートアクセスする際は、暗号化を使って通信を保護する。攻撃者がこれらの通信を悪用するのを阻止して、社内システムへの不正アクセスを防ぐ。

  • 受信メールのフィルタリング

 受信メールのフィルタリングは、スパムメールやフィッシング攻撃を防ぐ重要なステップとなる。

  • セキュリティイベントのログを取る

 セキュリティインシデントが発生したらすぐにログを取ることで、取得したログを基にセキュリティポリシーを改善できる。

  • リアルタイムのトラフィック監視

 企業はバックドアの設置や機密データの外部への持ち出しを抑止するために、ネットワークで送受信されるデータの種類を監視する必要がある。

  • Webアプリケーションファイアウォール(WAF)の設定

 ネットワークのエンドポイントやエッジにWAFを導入して、自組織が運用するWebサーバやWebアプリケーションを侵入から守る。

 企業のIT部門は、進化する巧妙なサイバー脅威からデータとネットワークを守るために、常に警戒を怠ってはならない。