“攻撃対象”が広がる今こそ押さえるべき「セキュリティ5大対策」とは?「セキュリティ7大課題」への向き合い方【後編】

脅威が多様になる中で、ユーザー企業には多面的なセキュリティ対策が求められている。まずは全体像を見て大枠をつかみ、優先的な取り組みを決めることが肝要だ。押さえるべき5つの施策とは。

2024年09月04日 05時00分 公開
[Sharon SheaTechTarget]

 フィッシングやランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃への対処、IT予算の削減、人手不足など、ユーザー企業はさまざまセキュリティの課題を抱えている。拡大する攻撃対象領域(アタックサーフェス)への対処も欠かせない。組織内のセキュリティ全体を強化するためのポイントは何か。基本となる5つの施策を紹介する。

攻撃対象領域の拡大に備える「セキュリティの5大対策」はこれだ

クラウドセキュリティ

 クラウドサービスの利用が拡大する中で、今後はほぼ全てのユーザー企業がクラウドサービスを採用することになる可能性がある。クラウドサービスを利用する場合、オンプレミスシステムとは異なるセキュリティ対策が必要になる。多様になるクラウドセキュリティ製品の中から、自社に最適なものを選ぶことが欠かせない。

安全なソフトウェア開発

 ソフトウェアの開発工程にセキュリティを取り入れることで、早い段階で脆弱(ぜいじゃく)性をなくして安全性を高めることができる。セキュリティは「ソフトウェア開発のスピードを損なうもの」だと捉えられがちだが、ソフトウェアを開発する組織はスピードだけではなく、セキュリティも強く意識することが大切だ。

IoTセキュリティ

 IoT(モノのインターネット)は工場の自動化といったメリットをもたらす一方、新しい攻撃対象領域になりかねない。IoTセキュリティを採用すれば、IoTの仕組みの中核となるセンサーが攻撃されるリスクを減らせる。センサーはもともと高度なセキュリティ機能を備えていないため、センサーのセキュリティを検討することはIoTを採用するユーザー企業にとっての欠かせない対策の一つになる。

テレワークを想定したセキュリティ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)を契機にして、テレワークとオフィス勤務を組み合わせた「ハイブリッドワーク」が広がった。ハイブリッドワークを実施する際は、場所を問わず、システムへの安全なアクセスを可能にする各種セキュリティツールの導入を検討しよう。

セキュリティ教育

 人間はセキュリティの脆弱性の一つになる。うっかりミスによる機密情報の流出も決して少なくはない。組織内で定期的にセキュリティ教育を実施し、具体例を交えながらシステムの安全な利用法をレクチャーすることが重要だ。

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