ウォッチガードがUTM(統合脅威管理)装置用の新ソフトウェアをリリース。未知のウイルスを即時に検知・隔離する機能をサポートした。
セキュリティ機器ベンダーのウォッチガード・テクノロジージャパンは2月21日、同社のUTM(統合脅威管理)アプライアンス「Firebox X」シリーズ専用のソフトウェアをバージョンアップ、同日より提供を開始した。新版のソフトウェア「バージョン10」ではウイルス対策機能や管理機能などを強化している。
新バージョンは、中・大規模向け「Firebox X Peak/Core」用の「Fireware 10」、小規模向け「Firebox X Edge」用の「Edge 10」となる。主な強化点は、(1)新しいウイルス検知機能の追加、(2)SSL VPN導入の簡略化、(3)管理インタフェースの向上の3つ。
(1)では、リアルタイムでのウイルス検知機能を新たに採用し、ゼロデイ(未知)の脅威に対応した。ウイルスの特徴を示すハッシュデータベースを瞬時に照合する米Commtouchの技術を利用している。さらに、HTTPSベースのURLフィルタリング(オプション提供)や感染ファイル隔離機能を追加した。(2)は、従来PCに専用モジュールを別途インストールする形でサポートしていたSSL VPNクライアント機能を、Webブラウザ接続時の自動ダウンロードで利用できるようにして、導入の手間を削減した。Active DirectoryやRADIUS、LDAP対応ディレクトリとの認証連携も可能になっている。
また(3)については、グラフによるリポート機能において、グラフィックテンプレートの種類が増え、グラフをオブジェクト化することで動的なデータ表示ができるなど視認性を改善したほか、管理ツールからのデータ分析がしやすくなるようSQL形式でのログ保存をサポートした。ポーリングや管理者にアラートを送る際などに利用する管理プロトコルとして、SNMP(Simple Network Management Protocol) v3に対応する。
バージョン10は当初英語版が提供されるが、第2四半期にはインタフェースを日本語化した製品がリリースされる予定。バージョン10を搭載したFirebox X Peakの価格は190万円から、Firebox X Edgeは25万円から。サポート契約期間中の現行機種のユーザーは無償でアップグレードできる。
なお、製品発表に合わせて来日した米WatchGuard TechnologiesのCEO(最高経営責任者)、ジョー・ワン氏によると、米国より2年遅れで立ち上がった日本のUTM市場規模は、今後年率30%の伸びを期待できるという。販売チャンネルの拡充やリセラーなどパートナー企業への技術トレーニング強化を通じて、アジア・太平洋地域での日本の売り上げ比率を現在の30%から50%に引き上げたい考えだ。また、同社は現在、中堅・中小企業を中心にUTM製品を販売しているが、大企業向けのハイエンド製品の投入も視野に入れており、そのために研究・開発部門への投資比率を全体の4割以上に増やすとしている。
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