CRMでできること
ERP CRM早分かりガイド
ERP CRMソフトウェアは、顧客のトランザクションを把握できるだけでなく、顧客データ統合も可能だ。
ERP CRMソフトウェアとは、簡単に言えばアクセスしやすい1つの場所で、個々の顧客の各トランザクションの詳細を明確に把握できるようにするものだ。
しかし、ERP CRMシステムでできることは決してそれだけではない。ERP CRMシステムは、顧客データ統合、つまりマスターデータ管理(MDM)も可能にする。MDMは、営業チャンネル全体──人(外勤営業担当者)から電話(テレマーケティングなど)、オンライン(テレサービスやサポート)まで――にわたって顧客を継続的に追跡し、その記録を一元的に蓄積、管理することを指す。
「このシステムでは、顧客にかかわるすべての担当者が、取引過程で顧客との間で起こったことをすべて詳しく追跡した記録にアクセスできる」と、米Forrester Researchのアナリスト、ホルガー・キスカー氏は語った。この記録には、最新の商品購入状況や契約状況に関するデータも含まれる。そうした情報は最終的に販売拡大に役立てることが可能だ。
また、ERP CRMソフトウェアで生成されるデータは、リード(見込み客)を追跡し、そのうち何人と取引が成約したかを調べるためにそのまま利用できる。
「ERP CRMデータを活用すれば、マーケティングプログラムの効果を分析し、どのチャンネルで成果が上がっているか、どのキャンペーンが成功しているか、どのような要因が販売に大きく影響しているかを把握することもできる」と、米Altimeter Groupのシニアアナリスト、レイ・ワン氏は語った。
ERP CRMの要は顧客データベースだ。ERP CRMモジュールはこのデータベースから自動リポートや集計情報を生成する。「地域別、顧客セグメント別、商品別、時間帯別、時期/季節別といったさまざまな切り口でリポートを作成できることが重要だ」(キスカー氏)
CRMアプリケーションには3つの主要要素がある。営業、マーケティング、サービスだ。これらはそれぞれ、以下のように細分化される。
| 主要要素 | 詳細機能 |
|---|---|
| 営業 | ・顧客需要分析 ・顧客機会管理 ・注文管理(コールセンター、インターネット、携帯電話経由の注文を含む) ・営業成績管理 |
| マーケティング | ・キャンペーン・プロモーション管理 ・顧客のセグメント化 ・リード管理 ・マーケティング分析 |
| サービス | ・顧客サービス管理 ・苦情管理 ・フィールドサービス管理 ・サービス管理分析 |
CRMシステムは個々の顧客の情報だけでなく、顧客セグメントの詳細な全体像も提供する。
ERP CRMシステムを利用して営業の生産性を高める1つの方法は、適切な商品を適切な顧客に適切なタイミングで届けることだ。そうすることで、より高いリターン、すなわちメーカーと小売業者にとって重要な成果となる売上利益率の向上が達成できる。
「営業サイクルを効率的に完了できるからだ」とキスカー氏。「適切なCRMソリューションを利用することで、重要業績指標(KPI)を改善できる。例えば、コールセンター担当者が一定時間当たりに処理する通話件数や、一定の通話時間当たりの取引成約件数を増やすことが可能だ」
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