2011年8、9月に実施したデータ保護・管理対策についてのアンケート。調査結果からは今後求められる機能についての必須条件が見えてきた。
爆発的なデータ量の増加に自社のITシステムは耐えられるか? 多くの企業がストレージ環境の拡張性やその処理能力に不安を抱き始めている(関連記事:ゼタバイト時代の企業ストレージ環境とは)。TechTargetジャパンは2011年8月23日から9月6日まで、会員を対象にデータ保護・管理対策に関するアンケート調査を実施した。調査からストレージシステムの実態や担当者が抱えている課題などが明らかになった。本稿では、その一部を紹介する(全ての結果を記載したリポートは文末のリンクから会員限定でダウンロード可能)。
目的:TechTargetジャパン会員の企業におけるデータ保護・管理対策の現状について調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員
調査期間:2011年8月23日(火)〜9月6日(火)
有効回答数:260件
※回答の比率(%)は小数点第1位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
現在実施しているデータ保護・管理対策としては、「データのバックアップ」を89.6%が実施していた。以下、「RAID」が76.9%、「スナップショット」が26.9%と続いた。また、データ保護・管理で導入している製品や技術としては「共有ファイルシステム」の導入が全体の30.4%と最も多く、「データ圧縮」(26.5%)や「データ暗号」(23.1%)と続いた(関連記事:注目度の高い「データ重複排除」技術、その導入状況とは?)。
今現在、実施しているデータ保護・管理対策について、回答者の3分の1以上に当たる35.0%が何らかの不満を抱いていることが分かった。その理由として「バックアップ/リストアなどの処理時間」(58.1%)、「データ量の増加への対応」(51.6%)、「運用・保守における人的負荷やコスト」(49.5%)を挙げる回答が多かった。
データの保護・管理において重要だと思う機能としては、「バックアップ/リストア処理などのパフォーマンス」(64.2%)、「システムの信頼性」(50.4%)、「データ量の増加などに対応するシステムの拡張性」(49.2%)などが挙げられた。
これらは前述の現行の対策における不満として上位に挙がっている項目だ。重要だと思う機能が十分に備わっていないことに不満を感じたり、課題として認識していることがうかがえる。
新たなストレージ環境として注目されている「クラウドストレージ」(関連記事:クラウド以後のストレージ未来予想図)。その導入状況はどうなっているのだろうか? 今回の調査では、クラウドストレージを利用しているのは全体の10.8%にとどまった。また、その用途は「電子メールサーバ」「バックアップデータの保存先」「ファイルサーバ」が多かった。
本稿では紹介しきれなかったさまざまなアンケート結果とともにアンケート回答者の詳細な属性を紹介している。ぜひ参照されたい。
【主なリポート内容】
調査概要/回答者属性 /製品・サービスの導入に関する立場 /実施しているデータ保護・管理対策 /データ保護・管理対策で導入している技術や製品 /データ保護対策におけるシステムの種類 /データ保護対策の記録媒体 /データ保護対策の方式 /データ保護・管理対策の満足度/データ保護・管理対策で不満だと感じている点/データの保護・管理において重要だと思う機能/クラウドストレージの利用状況 /クラウドストレージの用途/クラウドストレージの満足度、など(計41ページ)
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