英国自治区議会がWindows XPからWindows 7への移行を開始した。ツールの活用によりアプリの利用実態を把握し、ライセンス契約の見直しによる最適化を実現した。
英国のチェシャー・イースト自治区議会は、Windows XPからWindows 7への移行準備として、現有IT資産の確認に「Centrix WorkSpace iQ」というユーザーコンピューティング分析ツールを使用している。
この自治区は、英国の地方自治体再編に伴い、2009年に設立された。この自治区議会では、チェシャー・ウェスト議会およびチェスター議会とICTサービスを共有しており、4000人以上のユーザーをサポートするデスクトップ資産の検出・評価プロセスの第一フェーズを完了したところだ。
Centrixが提供する統合ユーザーコンピューティング分析では、アプリケーションのセッションレベルの利用状況まで分かる。この地方自治体はWorkSpace iQを使用して、インストール済みアプリケーションとハードウェア資産の分析を行い、ITリソースの利用状況に関する詳細な情報を収集した。
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議会のコンピューティング環境におけるユーザーと資産に関する情報は、アプリケーションのライセンス契約、OSの移行、仮想化の利用などの意思決定のサポートに利用されている。
チェシャー・イースト自治区議会のICTプログラムマネジャーであるアラン・マイアット氏は次のように語る。
「ユーザーを把握できるようになりたい。最優先事項はサービスの継続性だ。準備する項目は多い」
この議会は、Windows XP SP3からWindows 7へデスクトップを移行するプロジェクトの初期段階にある。チェシャー自治区議会は今後2〜3年でWindows 7ベースのシンクライアントアーキテクチャに移行する予定だ。
「500台のPCのうち、約10%はハードウェアのアップグレードが必要だ。Windows 7では動作しないアプリケーションをサポートするソリューションを探す必要もある」(マイアット氏)
この議会は500を超える専用アプリケーションを使用している。中には、ユーザーが数人しかいないアプリケーションもある。マイアット氏は、Centrix WorkSpace iQを使用すれば、アクセスされていないアプリケーションは全て分かると言う。
「使用されていないアプリケーションは全てお蔵入りにする」(同氏)
さらに、Centrixは自治区議会のソフトウェア資産管理を支援し、最近ではエンタープライズ契約の改訂について議会とMicrosoftとの交渉にこぎつけた。マイアット氏は、アプリケーションの利用状況を確認できたので「Microsoftとの契約を見直し、最適化した」と言う。また、「アプリケーションの数を3分の1減らし、幾つかの高価な製品も管理できるようにしたい」とも語った。
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