実は危うい金融機関のクラウドセキュリティ、その原因は?過半数は戦略を持たずとの米調査(1/2 ページ)

金融機関にとってクラウドセキュリティ戦略は重要である。だが金融業界の多くの企業は、クラウドセキュリティ戦略に対して消極的だ。本稿では、セキュリティの専門家がその理由を解説する。

2015年09月14日 12時00分 公開
[Dave ShacklefordTechTarget]
IaaSを利用する上での懸念・課題(参照:TechTargetジャパン2014年の読者調査)《クリックで拡大》

 米Cloud Security Alliance(CSA)が最近発表したリポートによると、クラウドへの移行を継続的に進めているにもかかわらず、過半数の金融機関には堅実もしくは十分に練られたクラウドセキュリティ戦略がないという。金融機関がクラウドセキュリティ戦略を持っていることは極めて重要だ。この現状は金融業界でセキュリティに対して強力なアプローチがよくとられていることと相反するように見える。金融機関が尻込みしている理由は何だろうか。金融機関にはクラウドセキュリティに関して具体的にどのような要件があるのだろうか。また、そうした要件にはどう対処できるのだろうか。金融機関がクラウドセキュリティ戦略に含めるべき重要なポイントは何か。そして、クラウドサービスの利用に関して、金融機関は他の企業とどう異なるのだろうか。本稿では、それを考察したい。

金融機関にとっての懸念事項

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