Microsoftの「Windows PowerShell」構成管理フレームワークがサイバー攻撃に悪用される状況が続いており、研究者によるとPowerShellに関連する脅威は急増しているという。
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2016年3月、セキュリティの専門家はPowerShellが完全なる凶器と化したと警告した。その翌月には、2015年に確認されたサイバー攻撃の38%にPowerShellが使用されていたことをセキュリティ企業のCarbon Blackとそのパートナー企業が裏付けた(訳注)。
訳注:「別冊Computer Weekly Windows PowerShellが凶器になるとき(転載フリー版)」参照。
本稿執筆時点では、Symantecの研究者が解析したPowerShellスクリプトの95%以上が悪質なものと判明しており、111種類の脅威にPowerShellが使用されている。
Symantecで脅威を研究するキャンディッド・ウィースト氏によると、悪意のあるPowerShellスクリプトは増加傾向にあり、攻撃側はPowerShellフレームワークの柔軟性を利用して攻撃用のペイロードをダウンロードさせ、侵入したネットワークを渡り歩いて偵察しているという。
「このことは、外部から入手したPowerShellスクリプトは企業にとって大きな脅威になることを示している」と同氏は自身のブログに書いている。
また研究者は、標的型攻撃グループの多くが一連の攻撃にPowerShellを使用している理由について、PowerShellが「Windows」の全ての主要機能に簡単にアクセスできることを挙げた。
攻撃者にとってPowerShellが魅力的なのは、Windowsを実行するコンピュータにデフォルトでインストールされる点や、解析の痕跡をほとんど残さない点にある。それは、PowerShellがペイロードをメモリから直接実行できるためだ。
PowerShellを簡単に悪用できるのは、多くの場合、企業の大半がPC上で監視機能と拡張ログ機能を有効にしていないためだ。その結果、PowerShellがもたらす脅威の検出が難しくなる。
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