Microsoftは、量子コンピュータの可能性に大きな期待を寄せており、夢のコンピュータの実用化に向けて取り組みを進めている。Microsoftの量子コンピューティング計画に関する発表を受け、専門家に話を聞いた。
2017年9月25日、Microsoftは同社主催の「Microsoft Ignite」カンファレンスで、スケーラブルな汎用量子コンピュータの基礎技術として、安定して量子ビットを生み出せる技術「トポロジカル量子コンピューティング」の開発状況について発表した。同社はまた、開発者がトポロジカル量子コンピューティングを試せるハードウェアとソフトウェアのエコシステムの計画を発表し、Microsoftから量子コンピューティングに関する最新情報を受け取るための開発者向けサインアップサイトも用意した。
このシステムにはMicrosoftの開発環境「Visual Studio」に統合する量子コンピュータ用プログラミング言語が含まれ、これは量子シミュレーター上でも将来の量子コンピュータ上でも動作するという。
調査会社Gartnerでセキュアアプリケーション開発専門アナリストを務めるマーク・ホーバス氏は「量子コンピュータを活用できる言語を用意することは賢明だ。これによってMicrosoftは主導的立場を築くことができる。量子コンピュータが一般向けに実用化された暁には、Microsoftの言語がトレーニングに使われることになるだろう」と評価する。
ホーバス氏は、量子コンピュータの実用化は(「物理学がまだそこまで進んでいない」ため)まだ何年も先になると考えているが、サービスとしての量子コンピューティングはこれから5年間、注目を集めると予測する。
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