“脱Jenkins”を考える人が選ぶべき代替「CI/CDツール」5選Bamboo、GitLab、Spinnaker、TeamCity、CloudBees CIを紹介

広く利用されているCI/CDツールの「Jenkins」。その自由度の高さ故の運用の難しさから、他の選択肢を検討するユーザー企業もあるだろう。Jenkinsの代わりになるCI/CDツールを5つ紹介する。

2020年07月15日 05時00分 公開
[Cameron McKenzieTechTarget]

 「Jenkins」は、アプリケーション開発プロジェクトで広く使われている、オープンソースのCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)ツールだ。開発プロジェクトで利用できるCI/CDツールは他にもある。Jenkinsの代わりに利用できる主要なCI/CDツールが以下の5つだ。これらを比較して、自社の開発要件に応じたCI/CDツールを検討しよう。

  1. Bamboo
  2. GitLab(会員限定)
  3. Spinnaker(会員限定)
  4. TeamCity(会員限定)
  5. CloudBees CI(会員限定)

1.Bamboo

 DevOps(開発と運用の一体化)ベンダーAtlassianが提供する「Bamboo」は、既に同社製品を利用してアプリケーションを開発している場合の良い選択肢だ。代表的なAtlassian製品にはプロジェクト管理ツール「Jira Software」、ソースコードの変更履歴を管理するバージョン管理ツール「Bitbucket」、ソースコードを格納するリポジトリ用ブラウザ「Fisheye」などがある。

2.GitLab

 「GitLab」は、バージョン管理ツール「Git」を利用したWebベースのバージョン管理サービスだ。それだけではなくJenkinsに匹敵するCI/CD機能も利用できる。MicrosoftがGitのホスティングサービス「GitHub」を買収したことを契機にGitLabに移行した企業は、Jenkinsの代わりにGitLabをCI/CDツールとして利用することも視野に入る。

3.Spinnaker

 NetflixはCI/CDを実践している企業としてたびたび名前が挙がる。そのNetflixが開発・使用しているCI/CDツールが「Spinnaker」だ。Spinnakerは複数クラウドサービスへのデプロイ(アプリケーションの配備)を可能にしている。クラウドサービスを多用するアプリケーションの開発プロジェクトでは、Jenkinsに代わるCI/CDツールの候補に挙がるだろう。

4.TeamCity

 CI/CDにおけるパイプライン(連結した一連の作業)は、開発者が作成するプログラムの処理の流れに基づく。その観点から考えた際、開発者を第一に据えるプロジェクトでの利用に向いているCI/CDツールが「TeamCity」だ。TeamCityを提供するJetBrainsは、Javaの統合開発環境(IDE)「IntelliJ IDEA」を取り扱っており、開発者の生産性を高めるための専門知識を持つ。その知識をCI/CD分野にも広げ、TeamCityに組み込んでいる。

5.CloudBees CI

 Jenkinsはオープンソースソフトウェアだ。企業によってはベンダーの有償サポートを備えたJenkinsが必要な場合もあるだろう。その場合、Jenkinsを拡張したCI/CDツール「CloudBees CI」が選択肢となる。これはオンプレミスとクラウド両方で動作し、ユーザー企業はベンダーのCloudBeesやそのパートナーによるテクニカルサポートを受けられる。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。