広く利用されているCI/CDツールの「Jenkins」。その自由度の高さ故の運用の難しさから、他の選択肢を検討するユーザー企業もあるだろう。Jenkinsの代わりになるCI/CDツールを5つ紹介する。
「Jenkins」は、アプリケーション開発プロジェクトで広く使われている、オープンソースのCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)ツールだ。開発プロジェクトで利用できるCI/CDツールは他にもある。Jenkinsの代わりに利用できる主要なCI/CDツールが以下の5つだ。これらを比較して、自社の開発要件に応じたCI/CDツールを検討しよう。
DevOps(開発と運用の一体化)ベンダーAtlassianが提供する「Bamboo」は、既に同社製品を利用してアプリケーションを開発している場合の良い選択肢だ。代表的なAtlassian製品にはプロジェクト管理ツール「Jira Software」、ソースコードの変更履歴を管理するバージョン管理ツール「Bitbucket」、ソースコードを格納するリポジトリ用ブラウザ「Fisheye」などがある。
「GitLab」は、バージョン管理ツール「Git」を利用したWebベースのバージョン管理サービスだ。それだけではなくJenkinsに匹敵するCI/CD機能も利用できる。MicrosoftがGitのホスティングサービス「GitHub」を買収したことを契機にGitLabに移行した企業は、Jenkinsの代わりにGitLabをCI/CDツールとして利用することも視野に入る。
NetflixはCI/CDを実践している企業としてたびたび名前が挙がる。そのNetflixが開発・使用しているCI/CDツールが「Spinnaker」だ。Spinnakerは複数クラウドサービスへのデプロイ(アプリケーションの配備)を可能にしている。クラウドサービスを多用するアプリケーションの開発プロジェクトでは、Jenkinsに代わるCI/CDツールの候補に挙がるだろう。
CI/CDにおけるパイプライン(連結した一連の作業)は、開発者が作成するプログラムの処理の流れに基づく。その観点から考えた際、開発者を第一に据えるプロジェクトでの利用に向いているCI/CDツールが「TeamCity」だ。TeamCityを提供するJetBrainsは、Javaの統合開発環境(IDE)「IntelliJ IDEA」を取り扱っており、開発者の生産性を高めるための専門知識を持つ。その知識をCI/CD分野にも広げ、TeamCityに組み込んでいる。
Jenkinsはオープンソースソフトウェアだ。企業によってはベンダーの有償サポートを備えたJenkinsが必要な場合もあるだろう。その場合、Jenkinsを拡張したCI/CDツール「CloudBees CI」が選択肢となる。これはオンプレミスとクラウド両方で動作し、ユーザー企業はベンダーのCloudBeesやそのパートナーによるテクニカルサポートを受けられる。
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