中国の大手クラウドベンダーAlibaba Cloudは、IaaSを中心にさまざまなクラウドサービスを世界中で提供する。同社の主要なストレージ関連サービスの特徴を説明する。
Alibaba Cloudは中国の大手クラウドベンダーで、Amazon Web ServicesやMicrosoft、Googleに匹敵する200個を超えるクラウドサービスを提供する。前編「Alibaba Cloudの『ECS』『Bare Metal Instance』『ACK』『Function Compute』の基礎」に続く本稿は、Alibaba Cloudの代表的なストレージサービスを3つ説明する。
「Object Storage Service」(OSS)は大量のデータを格納するためのオブジェクトストレージサービスだ。企業はアプリケーションやWebサイトの画像、音声、動画ファイルなど、あらゆる種類の非構造化データを暗号化してOSSに保存できる。
データの格納先は、オブジェクトの格納単位である「バケット」だ。IT担当者は自社の要件に合わせて、バケットが稼働するリージョン(地域データセンター群)やアクセス制御方法、ストレージの種類を設定できる。
OSSには「標準」「低頻度アクセス」「アーカイブ」という3種類のストレージがある。標準ストレージは高可用性と信頼性を備え、頻繁なデータアクセスがあるストレージに適している。低頻度アクセスストレージとアーカイブストレージは、アクセス頻度が低いデータを低コストで保管するのに適している。
「Apsara File Storage NAS」は、仮想マシンサービスの「Elastic Compute Service」(ECS)の仮想サーバ(インスタンス)やコンテナオーケストレーションサービス「Container Service for Kubernetes」(ACK)のノード(コンテナアプリケーションを実行するマシン)向けに、NAS(ネットワーク接続ファイルストレージ)を提供する。ファイルシステム当たりの最大容量は10PB(ペタバイト)だ。容量はファイルの追加時や削除時に自動的に拡大縮小する。保存時も転送中もデータを暗号化する。レプリケーションやバックアップのための機能も提供する。
「Block Storage」はECSインスタンスでブロックストレージを利用するためのクラウドサービスだ。Alibaba Cloudの物理ディスクを利用してブロックストレージを運用できる。
後編は、Alibaba Cloudのデータベースサービスを説明する。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...