処分するストレージを運用停止する際は、単にストレージの電源を切ればよいわけではない。データを保護するための適切な運用停止の方法が必要だ。どのようにすればいいのか。
老朽化したストレージを処分する際は、データ漏えいを防ぐための適切な処置が必要だ。前編に続き、本編はストレージを処分する7つのステップのうち、処分に備えたストレージの運用停止に必要な3つのステップを紹介する。運用停止の前後にやるべきことを含めて、適切な停止の手順を確認しておこう。
ストレージを運用停止する際は、バックアップを取得しておく。重要なデータの損失を防ぐとともに、運用していた時に対象のストレージに何のデータが保存されていたかの証拠を残すことが目的だ。バックアップ取得後はデータが正常に取得できているかどうかを検証する。
バックアップを取得する以外にも、ストレージの運用停止の前には、下記のような準備が欠かせない。古いストレージの運用停止と同時に注意深い調整が必要になる作業もあれば、移行に備えて準備しておけばよい作業もある。
保守サポートなどストレージベンダーからサービスを受ける何らかの契約をしている場合は、その契約解除の手続きも必要になる。それを怠れば当然ながら不要な出費が生じてしまう。
一連のステップの中で最も分かりやすいのがストレージの運用停止だ。要はストレージをオフラインにする。ストレージをネットワークから切り離し、ハードウェアの電源を切ればよい。ブレードサーバからの取り外しといった作業も必要になる。
ここで重要なことは、ハードウェアをオフラインにした後にデータが侵害されないようにすることだ。取り外した後に誰にでも触れられる場所にストレージを置いてしまえば、データは盗難の危険にさらされる。ストレージの運用を停止してもセキュリティの確保は意識しなければならない。
運用を停止した後のストレージの保管方法は企業によって異なる。ストレージを取り外していったんデータセンター内のストレージルームなど所定の場所で保管することもあれば、従来の場所にしばらく放置しておくこともある。忘れてはならないのは、どこに移動してどう保管するかにかかわらず、データを完全に消去してハードウェアが完全に破壊されるまで必要な保護を怠ってはならないことだ。
1つの不注意な行動が、データの漏えいにつながる恐れがある。ストレージの運用停止がストレージのライフサイクルの最終ステップではない。適切に処分するまでの間はストレージを保管し続けることになる。ストレージの処分を検討する際は、運用停止後の保護を一連の計画の中に組み込んでおくべきだ。
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