古いハードウェアを使い続けるリスクと、それでも使い続ける際の注意点定期的な確認が大切

古いハードウェアは脅威をもたらす恐れがある。今日の企業が扱う機密データの量を考えれば、その可能性は十分ある。セキュリティリスクを低減するために何をすべきか。

2019年12月26日 05時00分 公開
[Julia BorginiTechTarget]

関連キーワード

セキュリティ | IT資産管理


 サーバ、ストレージ、ネットワーク機器などの古くなったハードウェアを企業が使い続ける理由の一つは、更改にかかるコストだ。ハードウェアを調達したベンダーと長期のサービス契約を結んでいることを理由に、古いミニコンピュータやメインフレームを長く保有し続けている企業も少なくない。

 日常業務では既に利用しなくなっているが、データを「参照する」ためだけに、あるいは法規制を理由にハードウェアを長年保有し続ける企業もある。

 だが一般的には、管理者が全てのハードウェアとデータに関するインベントリ(保有するIT資産のデータ)整理ができていないため、古いハードウェアが依然として使用されているのが実情だろう。

古いハードウェアを使用し続けるリスク

 企業が古いハードウェアを使用することには、法律面、財務面、運用面でリスクを伴う。企業の業務遂行に必要な最新のテクノロジーを実行するのが難しいため、生産性の低下や、従業員の疲弊を引き起こす可能性があるからだ。さらに考慮すべき点は、セキュリティ面で大きなリスクを生むことだ。

マルウェアのリスク

 サーバ、ネットワーク機器、ソフトウェアなどは、世代を重ねるごとに新しいテクノロジーを導入し、増大するマルウェアの脅威を防いだり緩和したりしている。ベンダーは通常、ハードウェア、ソフトウェア、ドライバーの世代ごとに、アップデートのサポート終了日を定めている。

 世代が古くなったハードウェアは最新の更新プログラムを適用できず、最新の保護を受けていない状態になるため、マルウェア攻撃に対して脆弱(ぜいじゃく)になるリスクを負っている。特に医療や金融などの業界では、このようなハードウェアに格納されているデータが少なくないため、注意が必要だ。

データ損失のリスク

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia マーケティング新着記事

news132.jpg

ハロウィーンの口コミ数はエイプリルフールやバレンタインを超える マーケ視点で押さえておくべきことは?
ホットリンクは、SNSの投稿データから、ハロウィーンに関する口コミを調査した。

news103.jpg

なぜ料理の失敗写真がパッケージに? クノールが展開する「ジレニアル世代」向けキャンペーンの真意
調味料ブランドのKnorr(クノール)は季節限定のホリデーマーケティングキャンペーン「#E...

news160.jpg

業界トップランナーが語る「イベントDX」 リアルもオンラインも、もっと変われる
コロナ禍を経て、イベントの在り方は大きく変わった。データを駆使してイベントの体験価...