Helvetia Insuranceは、自社で利用するアプリケーションのモダナイゼーションに取り組んでいる。バックエンドでは自動化による効率化を、フロントエンドでは顧客体験の向上を図り、データ保護を実現している。
多国籍保険会社Helvetia Insurance(以下、Helvetia)の創業は1858年。つまりクラウドで利用することを前提にシステムを開発する「クラウドネイティブ」のアプローチが注目を集めるずっと前から同社は存在する。同社のITチームは、レガシーアプリケーションのリファクタリング(動作を変えずに内部構造を書き換えること)に加え、社内アプリケーションとクラウドの選択肢を検討しなければならなかった。こうした一連のモダナイゼーション(最新化)の推進に当たり、同社はアプリケーションアーキテクチャの可視化というアプローチを採用することにした。
クラウドを中心に据えたモダナイゼーションは、簡単で確実とは言い切れない。Helvetiaは多くのアプリケーションを、膨大なデータ要件と法制度に従い、ビジネスの目的を満たすように調整する必要があった。
Helvetiaでエンタープライズアーキテクトとして働くトビアス・フォーゲル氏は「当社を取り巻くアプリケーションの状況は特殊だ」と語る。例えば主要バックエンドシステムの運用にはメインフレームを使用している。「Windows」に移行してモダナイゼーションを図るには「少なくとも5年はかかるだろう」とフォーゲル氏は語る。コンテナ化したフロントエンドのシステムは、パブリッククラウドに構築した上で、バックエンドと疎結合(依存関係の少ない連携)させている。
クラウドを用いたアプリケーションのモダナイゼーションには、さまざまな方法がある。Helvetiaはビジネスの俊敏性を確保するため、クラウドネイティブのフロントオフィス向けシステムを自社開発している。カスタマイズが競争上の優位性にマイナスの影響を与えないのであれば、可能な限りSaaS(Software as a Service)を導入しているという。
SaaSのユーザー企業は、アプリケーションをビジネスプロセスに合わせるのではなく、ビジネスプロセスをアプリケーションの機能に適応させなければならないことが往々にしてある。「企業は変化への恐怖心によってSaaSの導入を思いとどまってはならない。SaaSに移行する切実な理由があるなら、移行は決まったも同然だ」。そう話すのは調査会社Gartnerでリサーチ部門のバイスプレジデントを務めるシド・ナグ氏だ。
Gartnerは、2018年に800億ドルだったSaaSの収益が、2019年には948億ドル、2022年には1437億ドルに増加するという予測を2019年4月に発表した。SaaSの支出は、パブリッククラウド市場全体の約半分(2019年は44%)を占めている。
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