保険会社がレガシーアプリのモダナイゼーションになぜ「EA」を使うのか?クラウドを生かすモダナイゼーション【後編】

クラウドを利用したアプリケーションのモダナイゼーションを進める保険会社Helvetia Insuranceは、エンタープライズアーキテクチャ(EA)ツールを活用している。なぜEAツールを活用するのか。得られた効果とは。

2019年12月03日 05時00分 公開
[Meredith CourtemancheTechTarget]
画像

 多国籍保険会社Helvetia Insurance(以下、Helvetia)は、レガシーアプリケーションのモダナイゼーションに取り組んでいる。そのためにはアプリケーションの全コンポーネントの依存関係を明らかにし、インタフェースを改修しなければならない。

 Helvetiaは、アプリケーションのアーキテクチャやポートフォリオの管理に、エンタープライズアーキテクチャ(EA)ツール「LeanIX」(画面1、2)を使用している。その目的は2つある。一つはアプリケーションのデータと依存関係の現状を可視化すること。もう一つは手を入れるべき箇所を図示して、段階的なモダナイゼーションのロードマップを得ることだ。

画面1 画面1 データフローを確認できるLeanIXのアプリケーションポートフォリオ管理ツール《クリックで拡大》

 「LeanIXは優れた機能を持ち、使いやすいツールだ」と、Helvetiaのエンタープライズアーキテクトであるトビアス・フォーゲル氏は評価する。同社は、ワークフロー自動化サービス「ServiceNow」などのIT管理ツールと連携させるためにLeanIXのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を利用している。ベンダーであるLeanIX社によれば、LeanIXのAPIやWebhook(複数のWebサービスを連携させる仕組み)といった機能は、ITインフラ、システム運用、CI(継続的インテグレーション)/CD(継続的デリバリー)、ドキュメント策定、意思決定に活用できるという。

画面2 画面2 LeanIXのレポート《クリックで拡大》

「Excel」「Visio」では複雑過ぎる管理作業を専用ツールで効率化

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...