電力効率の高いデータセンター「グリーンデータセンター」への移行を検討する動きが広がる中で、重要性が高まっているのが、低消費電力のストレージ「グリーンストレージ」だ。グリーンストレージを採用する組織は、省電力化を目標に掲げ、そのための最善の手法を探している。
データセンターの電力効率向上に貢献する、多様なストレージ技術が登場している。
は、いずれもグリーンストレージを構成する要素となる。
電力効率の向上を考える上で、どのような観点でこうしたストレージ技術を選択すればよいのか。ハードウェアベンダーSuper Micro Computerのシニアバイスプレジデント、ビック・マリャラ氏は「自組織が必要とする容量やデータ読み書き速度、耐久性、電力消費量、筐体(きょうたい)の種類、セキュリティ要件などに左右される」と語る。重要なのは、自組織のニーズに適したストレージ技術を選択することだ。「用途に適したストレージ技術を使うことで、結果的に電力消費と冷却コストの削減につながる」(マリャラ氏)
HDDの代わりにSSDなどのフラッシュストレージを利用すれば、電力消費量を抑制し、データセンターの二酸化炭素(CO2)排出量を抑制する一助になる。一般的にフラッシュストレージはHDDよりも放熱量が少なく、消費電力も少ない。「高速性が求められるアプリケーションのストレージであれば、フラッシュストレージが適している」と、コンサルティング会社EYの技術トランスフォーメーションプラクティス担当プリンシパル、アリシア・ジョンソン氏は話す。
前述の通りフラッシュストレージはHDDと比べて消費電力が少ない。「HDDはディスクを回転させるための機械部品を搭載し、ディスクの回転による電力や熱を発生させる」と、ジョンソン氏は指摘する。
HDDはフラッシュストレージよりも消費電力が高くなる傾向がある半面、比較的低コストで大容量化しやすい。だが将来的には状況が変わる可能性がある。フラッシュストレージの大容量化が進んでいるからだ。「容量効率においてもフラッシュストレージがHDDをしのぐようになる可能性がある」(ジョンソン氏)
フラッシュストレージの課題も見落とせない。HDDと比較した場合、ジョンソン氏は価格の高さ以外にも「メモリセル(データを記録する最小単位)の消耗と、寿命の短さも課題だ」と話す。
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