2021年07月07日 05時00分 公開
特集/連載

無料のAWS、Azure、GCPサービスの違いを比較 お得に利用する方法とはAWSとAzure、GCPの「無料枠」を活用する【中編】

AWSとMicrosoft、Googleは、新規ユーザーと既存ユーザー向けにそれぞれ「無料枠」を用意している。両社の無料枠の共通点と違い、使いこなすためのポイントを詳しく説明する。

[Zachary Flower,TechTarget]

 幾つかのクラウドベンダーは、ユーザーに自社のサービスを試してもらうために、クラウドサービスの無料枠を用意している。こうした無料枠の提供形態はクラウドベンダーやクラウドサービスによって異なるため、注意が必要だ。無料利用の条件を厳しく設定するベンダーがあれば、豊富な無料サービスを用意するベンダーもある。前編「無料でAWS、Azure、GCPが使えるクラウド2大『無料枠』とは? 利用条件は」に続く本稿は、大手クラウドベンダーのAmazon Web Services(AWS)とMicrosoft、Googleについて、それぞれのクラウドサービスの無料枠を比較する。

無料で使えるAWSサービス

 AWSサービスは総じて、利用開始後すぐには課金対象にはならない。どのユーザーでも利用できる「Always Free」(常に無料)の無料枠と、AWSの新規ユーザーが12カ月間利用できる「12 Months Free」(12カ月間無料)の無料枠、短期の「Trials」(トライアル)無料枠を用意する。

長所

 新規ユーザー向けの12カ月間無料の無料枠において、AWSは仮想マシン(VM)サービスの「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)やストレージサービスの「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)などの代表的なAWSサービスを一定の条件で無料利用できるようにしている。他のさまざまなAWSサービスも短期のトライアルで網羅する。トライアルは特定のサービスをアクティベート(有効化)した時点から始まる。これらの無料枠は、さまざまなAWSサービスを安全かつ手ごろなコストで試す機会を提供する。

注意点

 常に無料の無料枠は、主にインフラの運用とメンテナンスに関連するAWSサービスが中心だ。例えばその中に含まれるインフラ監視やアプリケーション構造評価に利用するためのAWSサービスは、AWSを新たに試したいユーザーよりも、既にAWSサービスを大規模に導入しているユーザー向けとなる。

無料で使えるAzureサービス

 AWSと同様に、Microsoftのクラウドサービス群「Microsoft Azure」も、新規ユーザーを対象とした「12 months」(12カ月間)の無料枠と、全てのユーザーを対象とした「Always free」(いつでも無料)の無料枠を用意している。ユーザーはこれらの無料枠を利用することで、一定の条件を満たすAzureサービスを無料で利用できる。AzureがAWSと大きく違う点は、サインアップしてから最初の30日間利用できる200ドル分のクレジットを提供する点だ。これにより無料枠を用意していないAzureサービスでも、ユーザーが試せるようにしている。

長所

 Azureの12カ月間無料枠は、「Windows」と「Linux」の両方の仮想マシンを使用する場合、特に役立つ。AWSの無料枠は、使用OSにかかわらず、仮想マシンを12カ月間、毎月計750時間利用できる。これに対しAzureの無料枠は、Linux仮想マシンとWindows仮想マシンの両方を、いずれも12カ月間、毎月750時間利用できる。

注意点

 AWSと同様に、Azureのいつでも無料の無料枠で利用できるサービスは、Azureの既存ユーザーを主な対象としている。ユーザーは仮想ネットワークサービスの「Azure Virtual Network」やセキュリティ対策サービスの「Azure Security Center」などの一部の機能を無料で利用できる。

無料で使えるGoogle Cloud Platformサービス

 Googleのクラウドサービス群「Google Cloud Platform」(GCP)は無料枠として、全てのユーザーに対して20種類以上の対象サービスを一定の条件で、無料で利用できるようにしている。この無料枠の利用期間は無期限だ。新規ユーザー向けに、登録後90日間利用できる300ドル分のクレジットを提供し、「無料枠」の対象外のGCPサービスも試せるようにしている。

長所

 ユーザーが無料枠で利用できるGCPサービスは、競合クラウドベンダーのサービスよりも多岐にわたる。特に多様な機械学習サービスを無料枠に含むことが大きな特徴だ。コンピュータビジョンから自然言語処理まで、人工知能(AI)技術関連のクラウドサービスを無料で試したいユーザー向けに、豊富な選択肢を用意している。

注意点

 Googleは、新規ユーザーが一定期間利用できる無料枠を提供していない。そのために新規ユーザーは、計画的にクレジットを使用する必要がある。

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