仮想化エンジニアの採用面接では、求職者が持つ仮想化技術の知識や経験を問われることがある。採用面接に頻出する質問を基に、仮想化のスキルをアピールするための回答のポイントを説明する。
仮想化エンジニアはMicrosoftの「Hyper-V」やVMwareの「VMware vSphere」などの仮想化製品を使い、仮想マシン(VM)の構築と管理を担う。前回の「『仮想化エンジニア』になろう――その仕事内容と必要なスキルとは」「採用面接で『仮想化技術の経験』や『仮想化製品の知識』を問われたときの“最適解”とは」に続く本稿は、仮想化エンジニアの採用面接の中盤でよく聞かれる質問と、それらの質問に対してどのように回答すればよいのかを説明する。
面接者は仮想化技術に関するキーワードの意味に関する質問により、求職者のより詳細な知識を問う。求職者はハイパーバイザーの一般的な機能について説明したり、論じたりするよう求められる。該当するキーワードには、「VMのクローン作成」「ライブマイグレーション」「仮想ボリューム」「仮想メモリプール」「仮想ストレージプール」に加えて、オープンソース仮想化ソフトウェアの「QEMU」などが挙げられる。大抵は、幾つかのキーワードの機能や役割を明確に理解していることを示せば十分だ。
高可用性は仮想インフラの重要な特性の一つだ。仮想化エンジニアは、ハイパーバイザーが備えている高可用性を確保するための機能を把握しておかなければならない。例えばVMware製品は、停止したVMを必要に応じて管理ネットワークから切断する「ホスト隔離」という仕組みを備えている。こうした機能は、ダウンタイム(停止時間)を短く抑える。ハイパーバイザーやロードバランサーなどシステムの構成要素が、接続が失われたことを検知し、停止したVMを再起動するのにかかる時間を短縮できるからだ。
フォールトトレランスはワークロード(アプリケーション)を、異なる場所にある複数の物理マシンに分散させて動かす。1台のVMや物理マシン全体が障害で停止しても、フォールトトレランス構成で稼働する他のVMや物理マシンに影響が及ぶことを回避できる。これによりワークロードの可用性が向上する。
仮想化技術の導入や管理に関する質問も、仮想化技術に関する求職者の理解や経験を問う質問だ。主要な仮想化技術は5種類がある。「サーバ仮想化」「アプリケーション仮想化」「デスクトップ仮想化」「ネットワーク仮想化」「ストレージ仮想化」だ。どのような仮想化技術も、基本的にはハイパーバイザーを使ったハードウェアの抽象化によって実現するが、仮想化技術の種類によって目的や管理手法は異なる。そのため企業のニーズと求職者が持つ仮想化スキルが合っているかどうかが重要になる。
よくある技術的な質問は、仮想化技術を利用した一般的な仮想サーバの構築と構成に関するものだ。このプロセスは通常、次のステップを含む。
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