デジタルトランスフォーメーション(DX)を成功に導く重要なポイントは、リーダーの人選だ。リーダーをどのように選べばよいのか。リーダーに必要な資質は。
コンサルティング会社Third Stage Consulting Groupの創設者兼最高経営責任者(CEO)、エリック・キンバーリング氏によると、デジタルトランスフォーメーション(DX)が成功する企業と失敗する企業を分けるポイントは5つある。本稿は、2つ目と3つ目を紹介する。
企業がDXを成功させるには、経験豊富なリーダーが重要なポジションに就く必要がある。同様の取り組みでリーダーを務めた経験がある人材がいれば理想的だ。適切なリーダーシップを発揮する人材は、ベンダーの営業担当者が訴える主張に対して、健全な疑念を持てる必要がある。
極端なことを言えば、ベンダーの営業担当者には、自社製品を導入することで起こり得るリスクや課題をユーザー企業に訴求するインセンティブはない。だが「技術には必ず欠点がある」とキンバーリング氏は指摘する。完璧な技術は存在せず、管理が必要なリスクは必ずあるという考えだ。こうした状況において「DX推進プロジェクトのリーダーが適切な質問をして、技術がもたらす障害や落とし穴がないかどうかを判断できれば、DXの成功に役立つ」と同氏は話す。
どのようなDXの戦略を立てていても、技術への投資と、それがビジネスにもたらす価値とのバランスを取る必要がある。技術への投資を過度に優先させた企業は、期待通りのビジネス価値を得られないことがある。場合によっては技術への投資がビジネスの成功を妨げ、克服が難しい業務上の混乱を起こす。特に中小企業は、ERP(統合業務)パッケージ導入プロジェクトの失敗によって、経営上の大きなダメージを受ける可能性がある。
「そこまでひどくはない失敗や課題は、しばしば生じる」とキンバーリング氏は語る。「技術への投資を優先した企業は、その結果として被る不利益を気に掛ける必要がある」と同氏は続ける。
第5回は、DXの成否を分ける以下の5つのポイントのうち、4つ目と5つ目を紹介する。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ハロウィーンの口コミ数はエイプリルフールやバレンタインを超える マーケ視点で押さえておくべきことは?
ホットリンクは、SNSの投稿データから、ハロウィーンに関する口コミを調査した。
なぜ料理の失敗写真がパッケージに? クノールが展開する「ジレニアル世代」向けキャンペーンの真意
調味料ブランドのKnorr(クノール)は季節限定のホリデーマーケティングキャンペーン「#E...
業界トップランナーが語る「イベントDX」 リアルもオンラインも、もっと変われる
コロナ禍を経て、イベントの在り方は大きく変わった。データを駆使してイベントの体験価...