世界的クラウド障害の裏で進むMicrosoft“1万人削減” ナデラ氏の言い分は?「Microsoft 365」「Azure」障害の影響と裏事情【後編】

「Microsoft 365」「Microsoft Azure」といったMicrosoftのクラウドサービスが一時的に利用できなくなった2023年1月、同社は1万人規模の人員削減計画を明らかにした。この計画の狙いとは。

2023年04月25日 08時15分 公開
[Caroline DonnellyTechTarget]

 ユニファイドコミュニケーション(UC)システム「Microsoft Teams」など、Microsoftのサブスクリプションオフィススイート「Microsoft 365」のクラウドサービス群が2023年1月、一時的に利用できなくなった。同社のクラウドサービス群「Microsoft Azure」にも影響が及んだ。

 世界規模で発生した、Microsoftのクラウドサービス障害。同じ時期に同社では、大掛かりな人員削減計画が進んでいた。

ナデラCEOが語る「1万人削減」の大義名分

 今回の障害が発生した約1週間前、MicrosoftのCEOサティア・ナデラ氏は、同社の従業員宛てにメッセージを発信。同社が1万人の人員削減を計画していることを明らかにした。

 ナデラ氏はこのメッセージの中で「私たちは今、大きな変化の時を生きている」と指摘。景気後退や人工知能(AI)技術の普及といった状況を踏まえて「将来的な成長の機会に投資しつつ、継続的に結果を出し続けなければならない」と説明した。

 ユーザー企業のイノベーションを支援するためには「当社を構成する全員が、競合他社よりも優れた成果を発揮しなければならない」とナデラ氏は強調する。「これを成し遂げることで、私たちは強くなり、将来にわたって繁栄できる」(同氏)

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