ポケモンカード制作会社が無線LAN管理に「Cisco Meraki」を選んだのはなぜ?ネットワークニュースフラッシュ

ポケモンカードゲームの制作を手掛けるクリーチャーズや、出版社のプレジデントの無線LAN導入事例、国内法人向けWANサービス市場の動向など、ネットワークに関する主要なニュースを紹介する。

2023年09月30日 05時00分 公開
[松本一郎TechTargetジャパン]

 オフィスのあらゆる場所にモバイル端末を持ち歩き、Web会議ツールを使って同僚とコミュニケーションを取る――。こうした働き方を実現する有力な手段が、安定的な通信を可能にする無線LANをオフィス内に構築することだ。無線LANの導入に伴う運用負荷の増大を抑える手段として、クラウドサービスで無線LANを管理できる「マネージド無線LANサービス」がある。実際にマネージド無線LANサービスを導入した企業は、どのような効果を得ているのか。マネージド無線LANサービスの導入事例や、法人向けWANサービス市場の動向など、ネットワークに関するニュース3本を紹介する。

ポケモンカードの制作会社が無線LAN管理に「Cisco Meraki」を選択 “決め手”は?

 ビデオゲームシリーズ「ポケットモンスター」をテーマにしたカードゲーム「ポケモンカードゲーム」。その企画や開発、制作に加えて、関連デジタルコンテンツの開発を手掛けるクリーチャーズは、2022年10月のオフィス移転に伴い、無線LANルーターやネットワークスイッチなどのネットワークインフラを刷新した。同社はオフィス移転前、ネットワークインフラの運用に、自前で構築したネットワーク管理システムを活用。人手による作業が頻発し、負荷となっていた。ネットワークインフラの刷新に当たっては、端末からネットワーク、アプリケーションまでダッシュボードで視覚的に管理できる点が決め手になり、Cisco Systemsのマネージド無線LANサービス「Cisco Meraki」を採用。導入後はIT管理者がテレワーク中でも、遠隔でネットワークの監視やトラブルシューティングが可能になった。(発表:シスコシステムズ<2023年7月>)

プレジデントが選んだ“100人超えWeb会議”に耐える無線LANとは?

 ビジネス誌『プレジデント』を発行する出版社のプレジデントは2023年にオフィスLANを刷新した。同社は、無線LANに接続する端末数が想定を上回り、通信速度や端末の接続許容台数といった通信品質に課題を抱えていた。Web会議ツールを頻繁に利用するようになり、100人以上が参加するWeb会議にも耐える堅牢(けんろう)なネットワークも必要になった。ネットワークを一元管理する仕組みがなかったことから、同社はフルノシステムズの無線LANアクセスポイント「ACERA 1320」と、マネージド無線LANサービス「UNIFASクラウド」を導入し、通信品質と管理運用体制を改善した。採用においてはフルノシステムズに教育機関での導入実績があることや、システムインテグレーターの光和ネットサービスと導入時の工事を一貫して依頼できたことを評価した。(発表:フルノシステムズ<2023年7月20日>)

WANサービスの主流は「帯域保証型」から「ベストエフォート型」に? IDCが予測

 調査会社IDC Japanによると、2023年の法人向けWANサービス市場では、特にイーサネット専用線サービスやインターネット接続サービスの支出額が前年比で成長している。社内システムのクラウドサービスへの移行が進む中、企業は通信速度が一定の帯域保証型(帯域確保型)サービスから、より安価なベストエフォート(通信速度変動)型サービスへ移行する動きがあると同社は指摘。今後もベストエフォート型を中心に、法人向けWANサービス市場の拡大が継続するとみる。(発表:IDC Japan<2023年7月3日>)

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