Windows搭載PCの画面が真っ黒になる、というブラックスクリーンの事象はさまざまな原因で発生する。考えられる原因と併せて、どのように対処したらよいのかを紹介する。
クライアントOS「Windows」搭載のPCでは、画面が真っ黒(真っ暗)になるブラックスクリーン(またはブラックアウト)の事象が発生することがある。Windowsの最新版「Windows 11」でも同様の事象が起きている。これはOSの更新やアプリケーションなど、さまざまな原因で発生する事象だ。大きく7つに分類できる原因と対処法のうち、マルウェアとWindowsのシステムに起因する場合の対処法を紹介する。
マルウェアに感染したことが原因で、ブラックスクリーン問題が発生することがある。これに対処するには、まずはシステムをスキャンして、感染があるかどうかを確認する必要がある。マルウェアは、ブラックスクリーンのみならず、はるかに大きな被害を引き起こすので、可能性がある場合は、できるだけ早く特定して対処する必要がある。
Windowsの「更新プログラム」のうち、失敗した、または延期したものを適用することで、ブラックスクリーン問題を解決できることがある。問題が発生しているPCを直接利用できる場合は、以下の手順で確認しよう。
ブラックスクリーンエラーは、Windowsの更新プログラムが原因で発生する可能性もある。更新プログラムを適用した後にブラックスクリーン問題が発生した場合は、システム回復のための機能を提供するリカバリー専用OS「Windows Recovery Environment」(WinRE)から更新プログラムをアンインストールして、更新を元に戻すこと(ロールバック)ができる。
WinREでは、最後の「品質更新プログラム」または「機能更新プログラム」のロールバックを選択できる。両方をロールバックする場合は、一度に1つだけを実行し、それぞれの実行後にPCを再起動して、問題が解決したかどうかを確認する。
ここまでに紹介してきた以外にも、WinREの機能を使ってブラックスクリーン問題に対処できることがある。
Windowsが正しく起動できない場合の自動修復機能である「スタートアップ修復」は、以下に関連する問題の修復に役立つ。
WinREの「スタートアップ修復」をクリックすると、修復機能が自動的にシステムの診断を開始する。
復元ポイント(過去のシステムの状態)があることを前提に、WinREを使用してPCを特定時点にロールバックすることもできる。WinREで「システムの復元」を選択すると、ブラックスクリーン問題が発生する前に作成された復元ポイントにシステムを戻すことが可能だ。これにより、復元ポイントの作成以降にエンドユーザーがインストールした更新プログラムやドライバ、アプリケーションは削除される。
他の方法でブラックスクリーン問題を解決できない場合は、OSを工場出荷時の設定に戻さなければ修復できない可能性がある。WinREで「このPCを初期状態に戻す」を選択すると、オプションを選択する画面が表示される。ここでは「個人用ファイルを保持する」か、個人用ファイルや設定、アプリケーションを「すべて削除する」のどちらかを選択できる。
OSのリセットがうまくいかない場合、最後の対処法はWindows 11の再インストールだ。これは、全てのアプリケーションを再インストールし、全ての設定を再構成しなければならないことを意味する。
「Windows 10」にロールバックする選択もあるが、これはWindows 11にアップグレードしたのが、過去10日以内だった場合のみ可能だ。
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