従業員が利用するエンドポイントにどのようなデバイスを配備するかは、IT部門が頭を悩ませる点の一つだ。Windowsアプリケーションを利用するからといって、Windows端末に縛られることはない。それは本当なのか。
昨今、企業はMicrosoftのクライアントOS「Windows」搭載のエンドポイント(端末)以外の選択肢を含めて、エンドポイントとして幾つかの選択肢を検討できるようになっている。正しい選択の仕方は1つではない。
まず重要な点を指摘しておこう。Windows向けに開発されたアプリケーション(Windowsアプリケーション)を使用するという理由で、Windows端末に縛られる必要はないという点だ。Windowsアプリケーションを運用する場合、通常は以下の3つが選択肢になる。
企業はアプリケーションの移行ができるのなら、すぐに移行を済ませると考えられる。だがそれは簡単ではない。ここではアプリケーション移行以外の選択肢を検討しよう。
Windows端末の配備は、真っ先に思い付く選択肢だ。これは標準的なやり方であり、機能的にもさまざまな選択が可能であるため、大抵の場合は失敗しにくい選択肢だと言える。Windows端末の配備には、以下のような利点が見込める。
米TechTargetの調査部門ESG(Enterprise Strategy Group)によれば、Windows端末は、企業が配備するエンドポイントとして最も一般的だ。この見方は、上記の利点を考慮すれば驚くことではない。
Windows端末の利用を避けて他のエンドポイントを選ぶとしたら、どのような選択が可能だろうか。あるいはWindows端末を含めて、さまざまな種類のエンドポイントを配備しながら、Windowsアプリケーションを使うとしたらどうなのか。このようなとき、デスクトップ仮想化が役立つ。オンプレミスVDIやDaaSはこうした背景から、近い将来にはなくなりそうにない。
自社が運用するデータセンターやクラウドサービスでWindowsを一元的に実行し、アプリケーションの画面やデスクトップを丸ごとリモート配信すれば、エンドユーザーはエンドポイントの縛りから解放される。好きなデバイスを選択できるようになるのだ。Webブラウザからアプリケーションやデスクトップにアクセスする利用形態は、古いWindowsアプリケーションであっても配備できることを意味する。これはWindowsアプリケーションをWebアプリケーションに変換するようなものだ。
第3回は、WebブラウザがWindowsアプリケーションを代替する可能性を考察する。
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