Linuxのシェル「Bash」をWindowsでも利用できるようになった今、「PowerShell」とどう使い分けるべきなのか。実行例を交えて、両者の類似点と違いを簡単に紹介する。
Microsoftは2016年、LinuxベンダーCanonicalとの協力により、LinuxなどUNIX系OSのシェル「Bash」をWindowsに移植した。WindowsでBashを使えるようになったことで、開発者やインフラエンジニアがLinux向けに開発するコードをWindowsでも使用できるようになった。
Windowsで、BashをはじめとするLinuxの機能を利用可能にする仕組みが「Windows Subsystem for Linux」(WSL)だ。WSLはUNIXやLinuxと同様に使用でき、通信路暗号化プロトコルのSSHを利用した接続も実現する。
WSLは登場時から改良が進み、必要に応じて複数のLinuxディストリビューションを簡単にインストールできるようになった。メモ帳はLinuxの改行コードを認識できるようになり、エクスプローラーからLinuxのシェルを起動できるようになった。
これまでも、疑似的なUNIX/Linux環境をWindowsで利用可能にするソフトウェア「Cygwin」をインストールして、WindowsでBashを使用できるようにする方法があった。その場合は正式なUNIX/LinuxのBashと全く同じ機能を利用できるわけではなく、Windowsとの連携も十分ではなかった。
MicrosoftはWindows 10の大型アップデート「Windows 10 May 2019 Update」(バージョン1903)でWSLを強化し、Linuxファイルシステムをエクスプローラーから操作する機能などを加えた。WSLの次期バージョンであるWSL 2は、Windowsで本物のLinuxカーネルが動作する新しいアーキテクチャを採用している。WSL 2はLinuxのシステムコール(OSの機能を呼び出す仕組み)の100%互換を実現し、Windowsとの連携を緊密にすると同時にパフォーマンスも高めた。
掲載当初、「『Windows 10 May 2019 Update』(バージョン1903)でWSLをバージョン2に強化」したと記載していましたが、正しくは「『Windows 10 May 2019 Update』(バージョン1903)でWSLを強化」でした。WSL 2はWindows 10 May 2019 Updateでは利用できません。おわびして訂正いたします。
「PowerShell」はグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)が主体のWindows環境に、コマンドラインインタフェース(CLI)の機能をもたらす。特にサーバOS「Windows Server」を利用する際の管理効率化に活用できる。
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