Cisco Systemsが提供する認定資格として「CCST Networking」がある。どのような人がCCST Networkingを取得すべきなのか。公式ガイドを書いた著者に聞いた。
IT担当者にとって、ネットワークが専門外であってもネットワークの基礎知識を学ぶことは不可欠だ。
ネットワーク機器ベンダーCisco Systemsは、エントリーレベルの認定資格「CCST Networking」(Cisco Certified Support Technician Networking)を2023年から提供している。CCST Networkingの公式ガイドブック『Cisco Certified Support Technician CCST Networking 100-150 Official Cert Guide』の著者であるラス・ホワイト氏に、CCST Networkingがどのような資格で、どのような人が取得すべきなのかを聞いた。
―― Cisco Systemsはなぜ認定資格としてCCST Networkingを新設したのでしょうか。
ホワイト氏 Cisco Systemsが私にCisco Certified Support Technician CCST Networking 100-150 Official Cert Guideの執筆を依頼した時、同社はその何年も前から高校で学生向けに認定資格の「CCNA」(Cisco Certified Network Associate)取得に向けた授業を開催してきたが、情報量が多過ぎる、と言っていた。CCNAと認定資格の「CCIE」(Cisco Certified Internetwork Expert)がCisco Systemsの製品に特化しているという不満もあった。
Cisco Systemsはもっと普遍的な認定資格を作りたいと思っており、ネットワークエンジニアというキャリアをもっと興味深く、魅力的なものにしたいと考えていた。「Cisco Systems製ルーターの設定方法は」といった問題ではなく、「ネットワークはどのような課題を解決でき、ネットワークエンジニアという仕事の何が面白いのか」といった問題を出したかった。
―― どのような人がCCST Networkingの試験を受けるべきですか。
ホワイト氏 基礎を忘れた、あるいはネットワーク技術の全体像を把握できていないと感じているネットワークエンジニアがよいだろう。中堅レベル、もしくは熟練したネットワークエンジニアでも、「社内ポリシーに沿った通信の経路指定や優先付けができる『セグメントルーティング』など、高度なネットワークエンジニアリングを仕事で実践できているが、衛星通信については機会がない。学びたい」など、先端技術についての知識が不十分だと思うなら、CCST Networking取得に向けての学習を勧める。試験を受けるに至らなくても、教材を使って学習するだけで、ネットワーク分野の全体を見直すことができる。
もちろん、初学者にもCCST Networkingは推奨できる。将来的にCCNAを取得し、CCIEに進むことを考えているが、ネットワーキング分野全体についてまだ十分に理解できていない人でもいい。CCST Networking試験に向けて学習することで、振り返りになるだろう。
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