初代iPadの登場から早3年。その後急速に充実したタブレットは、クライアント端末市場を席巻するまでになった。iPadの登場直後は酷評の嵐だったのにもかかわらず、である。
故スティーブ・ジョブズ氏が初代iPadを披露したのは3年前のことだ。全世界の人々は、このデバイスがすぐさま新時代を切り開くと確信し、われ先にiPadを買い求めたかといえば、そうはならなかった。
iPadがデビューした2010年1月27日、当時の米AppleのCEOだったジョブズ氏は、「これはすごいデバイスだ。人々がこれまで経験したことのないような素晴らしいブラウジング環境を提供する。ノートPCやスマートフォンよりもはるかに優れた製品だ」と語った。誇張を駆使するすべに長けていたジョブズ氏は、iPadを「実に魅惑的で革命的な製品」だと表現した。
だが彼を信じた人は少なかった。米ブログメディアGizmodoの「8 Things That Suck About the iPad(iPadにがっかりした8つのこと)」のように、iPadを酷評した記事もあった。「Hitler's angry reaction to the iPad(ヒトラー総統閣下がiPadにお怒りのようです)」のようなパロディー動画も現れた。あるアナリストは、iPadを評して「やや失望した」と述べた。そしてiPad発表の翌日、Appleの株価は4%下落した。
同タブレットへの批判が発表直後に噴出したのは、スマートフォンよりも大型で強力なコンピュータに対するニーズがあるとAppleが考えていたにもかかわらず、ノートPC並みの機能とサイズをiPadが備えていなかったからだ。アナリストとAppleのライバルたちは「これは恐ろしい賭けであり、ニッチ市場に受け入れられるのが関の山だ」と考えた。
だがAppleは間違っていなかった。他のほとんど全ての人が間違っていたのだ。最も楽観的なウォール街のアナリストはiPadの発表時点で、最初の1年間の販売台数を700万台と予測した。最も悲観的な予測は110万台という数字だった。実際には、最初の1年間で1500万台近く売れた。そして、これまでの累積販売台数は1億台を超える。
iPadの圧倒的な成功は、今日のタブレット市場の繁栄をもたらした。そしてコンピュータ市場全体をも変革した。
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