増えるハイブリッドなVDI環境にどう対応する?
2017年はDaaSの年になる――仮想デスクトップで押さえておくべき3つの動向
2017年、仮想デスクトップインフラ(VDI)分野はどうなるのだろうか。起きるであろう変化を紹介する。
2016年が終わり、2017年が始まった。VDI(仮想デスクトップインフラ)の今後の展開を占うには格好のタイミングだ。
2017年はDaaS(Desktops as a Service)の年になるのか。オンプレミスとクラウドベースの仮想デスクトップが混在するハイブリッド環境をもっとうまく管理するために、どうすればいいのか。グラフィック処理の多い仮想アプリケーションの増加に対して、どう対処すればいいのだろうか。本稿は、調査会社IDCのアナリストであるロバート・ヤング氏が、DaaSの採用拡大や、グラフィック処理の多いアプリケーションをサポートする重要性の高まりなど、2017年にVDI分野に訪れるであろう変化を予想する。
併せて読みたいお薦め記事
DaaS vs. VDI
業務課題から考えるデスクトップ仮想化
DaaSやWaaSの採用が拡大
大企業による導入が進むことで、DaaS市場は着実に成長する。さらにDaaSは、「WaaS」(Workspace as a Service)へと発展することになるだろう。
エンタープライズモバイル管理(EMM)は、新しいレイヤーが加わる。あらゆるレベルの仮想アプリケーションを1つのワークスペースポータルに集約するためのレイヤーだ。ユーザーはワークスペースポータルを介して、さまざまな仮想リソースを使用するようになる。IT管理者は仮想リソースを一元管理できるということだ。統一されたワークスペースでEMMとPCライフサイクル管理を一元化し、あらゆる種類のOSとエンドポイントデバイスを1カ所で全て管理できる。
さらにワークスペースポータルによって、シングルサインオンが現実のものとなる。IT管理者は、ユーザーIDを管理しやすくなるだけではない。ユーザーの居場所や必要としているリソースを的確に判断し、必要なリソースを過不足なく提供できるようになるはずだ。
管理の統合とともに、機械学習とアナリティクスも重要となる。VDI導入企業は、機械学習やアナリティクスといった要素を取り入れる方法について学ぶ必要があるだろう。こうした機能はトラブルシューティングに大いに役立つ可能性があるからだ。
VDI環境のハイブリッド化が進展
「Amazon Web Services」(AWS)や「Microsoft Azure」、オンプレミスの仮想デスクトップなどが混在するハイブリッドなVDI環境の増加にも対処が必要だ。こうした環境において、「ハイパーコンバージド(超垂直統合型)インフラ」が重要となる。多くの企業は、オンプレミスでインフラを管理したいと考えるからだ。ハイパーコンバージドインフラが提供する価値は大きい。全ての要素を1つのパッケージにまとめることで、コストと複雑さを大幅に軽減できる。VDIプロジェクトが失敗する大きな理由の1つに、ストレージとサーバ、ネットワークをまとめなければいけないことがある。ハイパーコンバージドインフラはそうした要素を全てまとめて提供する。
グラフィック処理の多いアプリケーションがメインストリームに
「Windows 10」やその他のOS全般で増加傾向にあるグラフィック処理の多いアプリケーションへの対応が重要だ。3Dグラフィックを必要とするWindows 10アプリケーションは少なくない。もはやハイパフォーマンスが必要なのは、CAD(コンピュータ支援設計)に限った話ではなくなっている。今ではMicrosoftのプレゼンテーションソフト「Microsoft PowerPoint」のようなビジネスでよく使うアプリケーションも、場合によっては3D機能が求められる。VDI環境で、こうしたグラフィックをレンダリングできるようにする必要がある。またアプリケーションをVR(仮想現実)デバイスやウェアラブルデバイスで、レンダリングしたいというニーズも浮上するだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
大手銀行もPPAP廃止へ いま金融企業が知っておきたいPPAPの問題点と代替手段 -
市場調査・トレンド
なぜ海外事業は失敗するのか? 元味の素常務が語る、ASEAN事業成功の原理原則 -
製品資料
AIを使った情報収集では不十分? 新規事業開発を計画通りに進めるためのコツ -
製品資料
事前準備や戦略設計はどう進めるべき? 識者に学ぶ海外事業を成功に導く方法 -
製品資料
大企業の新規事業はなぜ停滞するのか? リコー・森久氏が語る突破のヒント
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Microsoft 365」が乗っ取られる 跡形もなくMFAを破る手口
-
2
なぜ人はいるのにDXが進まない? ライオンも直面した“老害”レガシーシステム
-
3
GitHubが指摘 AIが書いた「おそらく動くコード」が招くシステム崩壊
-
4
IT業界で相次ぐ人員削減の“隠された理由”
-
5
なぜOpenAIやAnthropicのAIは「脱走」したのか 情シスが迫られるエージェント統制
-
6
IT人材の42%が転職予備軍 辞めさせない組織の4つの共通
-
7
プロンプト頼みの開発は限界 「仕様」を資産にする「スペック駆動開発」
-
8
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
-
9
「夜間バッチ遅延」「保守の属人化」の恐怖 “全面刷新しない”ERP移行の教訓
-
10
【専門家に聞く】シャドーAIや過剰共有のリスクを防ぎ、安全に生成AIを活用するポイントとは?
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
属人化や仕様バグはなぜ起きる? AI時代に必須のドキュメント文化の作り方
-
2
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
3
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
4
5分で分かる「AI駆動開発エージェント」 要件定義から設計・実装・テストまで
-
5
中小企業必見、Microsoft 365でゼロトラストセキュリティを実現する方法
-
6
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
7
コスト分析で見る「デバイス復旧」の代償 損失額から導きだされた投資戦略とは
-
8
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
9
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
10
オープンウェイトLLMの推論最適化事例:ローカル環境で応答速度を約15分の1へ
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー