アイデンティティーとアクセス管理(IAM)は、ユーザー情報の管理やアクセス制御のための仕組みだ。IAMが整備されていると、組織内の重要な情報にアクセスできるエンドユーザーを適切に制御できるようになる。
不正アクセスに立ち向かうために「IAM」(IDおよびアクセス管理)の強化が重要だ。それに加えて、一般的なセキュリティ対策も軽視してはいけない。ポイントを紹介しよう。
「IAM」(IDおよびアクセス管理)の中核的な取り組みの一つがパスワード設定だ。不正利用に強いパスワードづくりのポイントとは何か。IAMのチップスを集めた。
パスワード管理ツールを使うことで効率的なパスワード管理が可能になるが、使うべきだとは一概には言えない。そのリスクと、安全なパスワード運用を実現するためのガイドラインを押さえておこう。
「IAM」(IDおよびアクセス管理)の知識とスキルを習得するには、どのような認定資格を取るとよいのか。期待できる給与水準を含めて、IAMに関連する認定資格の基本情報をまとめた。
パスワードポリシーを定める際、従業員にとっての使いやすさを考えなければならない。そのためには何に注意すればよいのか。パスワードポリシー作成の勘所をまとめた。
内部関係者による情報漏えいへの不安が高まる一方、多くの組織で特権ユーザーをはじめとする権限の管理が欠如している――。調査結果からは、そんな実態が浮き彫りになった。有効な解決策はあるのか?
ユーザーには業務に必要なアクセス権のみ与えるべきだとセキュリティ専門家が説いてきたにもかかわらず、多くの企業がいまだに権限を適切に管理できていない実態が判明した。
全従業員が、Microsoftのライセンスについて熟知している必要はない。一般従業員とシステム管理者では、知っておくべき事項は当然異なる。部門別に、求められる知識を解説する。
Active DirectoryとExchange Serverの管理に必要な権限を細分化し、それぞれを個別に付与する管理ツールの最新版がリリースされた。
人員削減の際に慌ただしく処理を要求される情報セキュリティ・IT管理担当者に役立つように、多数のシステムアカウントの解除を管理するための基本的なポイントを説明する。
組織内部の脅威によるデータ漏えいは、適切なアクセスガバナンスによって最小限に抑えることができる。だが、このアドバイスに耳を傾けない経営トップが多いようだ。
IAMシステムには、シングルサインオン(SSO)や多要素認証、特権アクセス管理などのための機能が含まれる。これらの機能により、アイデンティティーやプロファイルデータを安全に保存したり、各ユーザーに適切なアクセス権限を付与したりすることが可能だ。
IAMシステムは、オンプレミスのソフトウェアまたはクラウドサービス、ハイブリッドクラウドといった形態で実行できる。
IAMは以下の要素を含んでいる。
組織のリーダーとIT部門は、高度化するサイバー攻撃から組織のデータを保護する必要がある。さらに各国や業界団体のセキュリティ対策やデータ保護に関する法規制は厳しさを増している。その結果、ユーザー権限の割り当てや追跡などのタスクを、エラーが発生しやすい手作業のプロセスに頼ることは難しくなりつつある。IAMはこれらのタスクを自動化し、オンプレミスインフラやクラウドインフラで管理する全ての自組織の資産のきめ細かなアクセス制御と監査を可能にする。
IAMシステムは生体認証や行動分析、AI(人工知能)などの技術を組み込み、機能を充実させている。こうした機能はファイアウォールからゼロトラストモデルへの移行など、複雑になりつつあるセキュリティ対策の要件や高度化するサイバー攻撃に対処することに役立つ。IAMが必要なのは、大規模な組織だけではない。IAMは中堅・中小企業をはじめとした全ての組織が利用可能な手法だ。
IAMシステムは、ロールベースのアクセス制御機能を搭載する。その機能を利用することで、IT担当者は組織内の各エンドユーザーの役割に基づいて各システムでデータの表示や作成、修正などの作業をする権限や、ネットワークへのアクセス権限を制御できるようになる。役割は、組織に存在する職種や権限に基づいて定義される。
アイデンティティー管理は人間のみならず、デバイスやアプリケーションにも必要だ。IAMは個別のデバイスやアプリケーションの特徴や所有者といった情報を管理し、適切な権限を付与することに役立つ。
IAMやIAMシステムを利用することで、エンドユーザーのIDとそれに関連するアクセス権限の許可や取得、記録、管理などの作業が自動化できる。具体的には、IAMによって以下のようなメリットを得られる。
IAMシステムは、ユーザーアカウントの作成や設定のプロセスを簡素化するように設計されている。ID管理のワークフローを自動化することで、システムのエラーやアカウントの不正使用の可能性を減らしながら、IDの管理作業の時間を短縮できる。
IT管理者は、変化し続ける組織構成に合わせて、各エンドユーザーのロールやアクセス権限を即座に確認したり変更したりできるIAMシステムを選ぶ必要がある。こうしたIAMシステムを使用することで、従業員の職務に基づいてアクセス権限を一貫したポリシーで割り当てられるようになる。
IAMシステムを使用すると、企業はさまざまなデジタル認証方法を実装して、デジタル ID を証明し、企業リソースへのアクセスを承認できるようになる。具体的には、以下のような認証方法が採用できる。
IAMベンダーは、IBMやMicrosoft、Oracleなどの大企業から、OktaやPing Identity、SailPoint Technologiesなどの専業ベンダーまで多岐にわたる。組織に最適なIAM 製品またはサービスを選択するには、集中管理やSSO、ガバナンス、リスク分析など、自組織のニーズに対応する機能があるかどうかの調査が必要だ。