ネットワーク管理システム(NMS:Network Management System)は、ネットワークの各構成要素をネットワークエンジニアが管理できるようにするためのソフトウェア群を指す。(続きはページの末尾にあります)
ネットワークを管理する上で発生する問題はさまざまだ。問題解決に追われる多忙なネットワーク管理者を助けてくれる強力なツールの新版が登場した。
Webアプリケーションの動作が鈍かったり、ネットワークにつながるのが遅い原因はどこにあるのか? 稼働している機器のパフォーマンスおよびトラフィックすべてを一覧できれば、迅速に原因を特定できる。
ネットワークエンジニアは、サンドボックスで新しいネットワークの機能や構成、セキュリティ対策を安全に確認できる。自社ネットワークに適したサンドボックスツールを選ぶことで、より効果が見込める。
ネットワークはさまざまなITシステムのインフラだ。IT担当者は専門外であっても、ネットワーク機器に関する基本的な知識を習得する必要がある。どのようなことを学ぶべきなのか。
クラウドやエッジなどシステム環境の多様化に伴い、各拠点をつなぐネットワークの重要性が増している。だが、従来のネットワークには課題もある。分散環境管理、セキュリティ確保、効率的な運用などを実現し、競争力を向上させるには。
ITインフラの可用性と信頼性の確保は頭の痛い課題だ。特にインフラサービスのように「年中無休」を求められる場合、サービス停止にも気を使う。世界に事業展開するNTTデータグループはこうした悩みをどのように解決したのか。
現在のネットワークとセキュリティの技術は「個々の島々」のように散らばっており、ゼロトラストを適用して快適なネットワークを提供するのは容易ではない。サイロ化を防ぎ、セキュリティを確保するためにはどうしたらよいだろうか。
データセンターのネットワークは、基本的に3階層モデルで構成されている。3階層モデルはEast-West通信のトラフィック増に対応しづらく、通信速度の低下を招く原因となる。本資料では、この課題を解決するための方法を探る。
業務の生産性や従業員満足度を下げないためには、時代に合ったネットワーク環境を構築し、安定的に運用することが求められる。ネットワーク管理者がこれに対応するにはどうしたらよいのか。
コロナ禍でのテレワークシフトを経てさまざまな場所にPCが散在するようになり、PCのセキュリティ管理は難易度を増している。各所にあるPCのセキュリティ状況を一元的に把握し、不具合を自律的に修復させる方法があるという。
勤務場所が多様化するにつれ課題となってきた“ネットワーク渋滞”を解消するとして注目されるSD-WAN。ローカルブレークアウトやネットワークトラフィックの可視化など便利な機能を備える一方、導入時には、注意すべき点もあるという。
オフィスのリニューアルは、ネットワークの安定性と運用効率を見直す良いきっかけになる。本社オフィス移転を機に無線LANの構築と運用を見直した日本工営が、ネットワーク機器選定で重視したポイントは。
NMSは有線、無線を問わず、スイッチやルーターといったネットワーク機器の構成や監視、更新、トラブルシューティングを実行する。ネットワーク機器から収集したデータを表示し、必要に応じてネットワークエンジニアが設定を変更できるようにする。
ネットワークベンダーは、自社製ネットワーク機器のデータを他のシステムから利用可能にするために、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)やネットワークプロトコルの「NetFlow」を利用する。NetFlowを開発したのは、ネットワークベンダーのCisco Systemsだ。NetFlowを実装したルーターは、データの転送量やデータの送信先のIPアドレス、送信元のポート番号などのデータをNMSに送信できる。
NMSを使うと、ネットワークエンジニアは以下の管理作業を効率化できる。
ネットワーク機器から、挙動に関わるデータを収集する。ネットワークエンジニアはこれらのデータを基に、ネットワーク機器が正しく動作しているかどうかを判断できる。
特定のネットワーク機器と通信するデバイスを検出する。ネットワーク機器自体がそのデバイスを認識しているかどうかや、各デバイスが正しく設定されているかどうかを確認できる。
帯域幅(回線容量)の使用率やパケット損失、遅延、可用性、稼働時間といった、稼働状況を示すデータを追跡する。
ネットワーク機器に障害が発生したときや、発生する前にアラートを発する。
NMSソフトウェアはAPIやNetFlowを通して、さまざまなネットワーク機器を管理できる。初期のNMSソフトウェアは、管理対象を同じベンダーが製造したネットワーク機器に制限することが珍しくなかった。ネットワークが複数ベンダーのネットワーク機器を組み合わせた仕組みに変化するにつれて、こうした制限はほとんどなくなった。
ユーザー企業はNMSソフトウェアをオンプレミスの専用サーバにインストールして利用することも、NMSのクラウドサービスを利用することもできる。オンプレミスであれば、ユーザー企業は自社の目的に合わせて、ソフトウェアを制御したり、機能をカスタマイズしたりすることが可能になる。ただしNMSソフトウェアを社内で運用するには、IT部門のスタッフやハードウェアが追加で必要になる可能性がある。NMSソフトウェアやハードウェアが古くなれば、アップグレードや交換の必要も生じる。
NMSのクラウドサービスを利用すれば、初期投資や維持管理のコストを抑えられる。ただしベンダーのデータセンターで障害が発生すると、NMSのクラウドサービスが利用できなくなる。
ネットワーク機器のベンダー各社は、自社製品へのオープン技術の採用を進めている。その結果、ユーザー企業は単一のNMSソフトウェアで、さまざまなベンダーのネットワーク機器を制御したり、複数種類のネットワーク機器に対して同一の管理機能を利用したりできるようになった。